差分
編集の要約なし
== 概要 ==
== 概要 ==
[[藤原忍]]達の通う士官学校の元・教官で、[[結城沙羅]]とは恋仲にあった。
[[藤原忍]]達の通う士官学校の元・教官で、[[結城沙羅]]とは恋仲にあった。
過去の経緯から、第1話にて[[地球]]を[[裏切りイベント|見限る道]]を選び、後に[[ムゲ・ゾルバドス帝国]]の指揮官として忍達[[獣戦機隊]]の前に様々な作戦を用いる形で立ちはだかる。
キャストを務めた若本氏の熱演もあり、突出したピカレスクの輝きを放つキャラとしてスタッフから愛情を注がれていた。特にTV版後期エンディングは、ほぼシャピロの独壇場と化している。その濃い設定やTV版、OVA版の双方で獣戦機隊のメンバー並みに活躍している事実からも、宿敵役というよりは'''『超獣機神ダンクーガ』の裏の主人公'''と言っても過言では無いかもしれない。
=== 人物 ===
軍人としては極めて優秀で、教官としての手腕と用兵に関する知識には並々ならぬ物がある。また、頭脳明晰だけでなく身体能力も優れており、物語初期の士官学校時代は喧嘩慣れしていた忍に殴りかかられた際に、軽くあしらう程の格闘技を見せている。更に絶対音感の様な物も持っていた様で、洞窟の共鳴音を元に[[歌|唄]]を自作したりもしていた。
軍人としては極めて優秀で、教官としての手腕と用兵に関する知識には並々ならぬ物がある。また、頭脳明晰だけでなく身体能力も優れており、物語初期の士官学校時代は喧嘩慣れしていた忍に殴りかかられた際に、軽くあしらう程の格闘技を見せている。更に絶対音感の様な物も持っていた様で、洞窟の共鳴音を元に[[歌|唄]]を自作したりもしていた。
しかし、その優秀さ故に途方もない自信と野心、そしてプライドの持ち主でもあり、軍人とはいえ尊大な振る舞いや言動が目立っていた事から一部の軍人や士官候補生からは嫌われていた。特に忍とは反りが合わなかったようで、自らの操縦技術への自惚れの強い彼を「天狗」と評していたが、彼のパイロットとしての秘めた能力はそれなりに評価もしている。また、自己中心的な本質故に、他人の感情に関する理解力も皆無であり、結果的に置いて行ってしまった沙羅の怒りや自分の策謀によって追いやられた[[ギルドローム将軍]]の復讐心、失敗を繰り返した上に八つ当たりで殴られた事による[[ルーナ・ロッサ]]からの失望も気付けなかった結果、自らの破滅に繋がっている。機嫌が悪いと右肩を小刻みに震わせる癖があり、それは乗っている機動兵器にも影響させる程。
しかし、その優秀さ故に途方もない自信と野心、そしてプライドの持ち主でもあり、軍人とはいえ尊大な振る舞いや言動が目立っていた事から一部の軍人や士官候補生からは嫌われていた。特に忍とは反りが合わなかったようで、自らの操縦技術への自惚れの強い彼を「天狗」と評していたが、彼のパイロットとしての秘めた能力はそれなりに評価もしている。また、自己中心的な本質故に、他人の感情に関する理解力も皆無であり、結果的に置いて行ってしまった沙羅の怒りや自分の策謀によって追いやられた[[ギルドローム将軍]]の復讐心、失敗を繰り返した上に八つ当たりで殴られた事による[[ルーナ・ロッサ]]からの失望も気付けなかった結果、自らの破滅に繋がっている。機嫌が悪いと右肩を小刻みに震わせる癖があり、それは乗っている機動兵器にも影響させる程。
人望を集め難い人物ではあるが、それでもかつては[[地球]]を守る使命感も持ち合わせており、軍上層部に対し[[異星人]]の侵略に備えるよう真面目に進言していたのだが、上層部からは聞き入れられずに終わっている。この事はプライドの高いシャピロにとって相当屈辱であったようで、後に[[ムゲ・ゾルバドス帝国]]が侵略してくる形で自らの予見が実現した際、まともに対抗出来ていない地球軍の不甲斐無さに失望。寝返るまでに至っている。尊敬する人物はナポレオン・ボナパルトで、地球軍時代はナポレオンを越える人物になるという志を抱いていた。
人望を集め難い人物ではあるが、それでもかつては[[地球]]を守る使命感も持ち合わせており、軍上層部に対し[[異星人]]の侵略に備えるよう真面目に進言していたのだが、上層部からは聞き入れられずに終わっている。この事はプライドの高いシャピロにとって相当屈辱であったようで、後にムゲ・ゾルバドス帝国が侵略してくる形で自らの予見が実現した際、まともに対抗出来ていない地球軍の不甲斐無さに失望。寝返るまでに至っている。尊敬する人物はナポレオン・ボナパルトで、地球軍時代はナポレオンを越える人物になるという志を抱いていた。
天涯孤独の身で、親の愛情を知らずに育った事が現在の人格を形成しているようだが、子供の頃に親がいない寂しさのあまり、「神の洞窟」が奏でる共鳴音に歌詞をのせる形で自分で自分の子守唄「ハーモニー・ラヴ」を作り自分を慰めていたという意外な一面があり(しかし、歌詞はどう見てもラブソング)、その唄を沙羅や神の洞窟で出会った[[ローラ・サリバン]]に教えていた<ref>本来なら後の展開の[[伏線]]となる設定だったが、[[打ち切り|諸事情]]により活かされる事はなかった。</ref>。最終回で語られた話からすると、神の洞窟の共鳴音は風による物ではなく宇宙そのものと共鳴することで起こっている物で、ハーモニーの乱れからムゲの侵攻により宇宙の調和が乱れたことをシャピロはこの洞窟で知ったとの事。そしてムゲに寝返ってからは、そのムゲですらも利用して宇宙の調和を取り戻す「神」が必要と確信し、それをなすべきは自分であるという誇大妄想に近い野望を抱くようになってしまったようである。(結局、宇宙の調和を取り戻す「神」となったのは獣戦機であった。)
天涯孤独の身で、親の愛情を知らずに育った事が現在の人格を形成しているようだが、子供の頃に親がいない寂しさのあまり、「神の洞窟」が奏でる共鳴音に歌詞をのせる形で自分で自分の子守唄「ハーモニー・ラヴ」を作り自分を慰めていたという意外な一面があり(しかし、歌詞はどう見てもラブソング)、その唄を沙羅や神の洞窟で出会った[[ローラ・サリバン]]に教えていた<ref>本来なら後の展開の[[伏線]]となる設定だったが、[[打ち切り|諸事情]]により活かされる事はなかった。</ref>。最終回で語られた話からすると、神の洞窟の共鳴音は風による物ではなく宇宙そのものと共鳴することで起こっている物で、ハーモニーの乱れからムゲの侵攻により宇宙の調和が乱れたことをシャピロはこの洞窟で知ったとの事。そしてムゲに寝返ってからは、そのムゲですらも利用して宇宙の調和を取り戻す「神」が必要と確信し、それをなすべきは自分であるという誇大妄想に近い野望を抱くようになってしまったようである。(結局、宇宙の調和を取り戻す「神」となったのは獣戦機であった。)
実は[[獣戦機]]の操縦者としての資質も持ち合わせており、OVA版の最終章にて思わぬ形でその[[野生化|片鱗]]を見せていた。
実は[[獣戦機]]の操縦者としての資質も持ち合わせており、OVA版の最終章にて思わぬ形でその[[野生化|片鱗]]を見せていた。
=== 劇中の活躍===
=== 劇中の活躍===
ムゲ帝国が地球に来襲し地球軍が苦戦するのを見た事で、かつての自らの主張を無視した結果の有様に落胆したシャピロは、沙羅を連れて地球を裏切り、帝国軍に投降する事を目論むも、沙羅は忍の妨害によって連れ戻される事になり、自身だけが帝国軍へと渡る事になる。
ムゲ帝国が地球に来襲し地球軍が苦戦するのを見た事で、かつての自らの主張を無視した結果の有様に落胆したシャピロは、沙羅を連れて地球を裏切り、帝国軍に投降する事を目論むも、沙羅は忍の妨害によって連れ戻される事になり、自身だけが帝国軍へと渡る事になる。
その後、母星を裏切った自身を怪しむ[[デスガイヤー将軍]]の下で容赦の無い拷問を受けながらも、それに耐えきってみせたシャピロはムゲ帝国に取り入る事に成功。以降は参謀格として教官時代に得た機密情報を活かした作戦を次々と立案し、物量を用いて強力な戦闘兵器を集中砲火で撃破する死の包囲網作戦や女性が花粉を吸引すると錯乱を起こす人工花「失恋花」を用いた撹乱作戦等、3将軍が思いつかなかった独自の作戦で[[獣戦機隊]]を苦しめている。その獣戦機隊との戦いでは失敗が多かったものの、他の作戦では着実に功績を残していったようで、[[ムゲ・ゾルバドス|ムゲ帝王]]の信頼を得ていったシャピロは、最終的に副官の地位まで上り詰めている。
その後、母星を裏切った自身を怪しむ[[デスガイヤー将軍]]の下で容赦の無い拷問を受けながらも、それに耐えきってみせたシャピロはムゲ帝国に取り入る事に成功。以降は参謀格として教官時代に得た機密情報を活かした作戦を次々と立案し、物量を用いて強力な戦闘兵器を集中砲火で撃破する死の包囲網作戦や女性が花粉を吸引すると錯乱を起こす人工花「失恋花」を用いた撹乱作戦等、3将軍が思いつかなかった独自の作戦で獣戦機隊を苦しめている。その獣戦機隊との戦いでは失敗が多かったものの、他の作戦では着実に功績を残していったようで、帝王[[ムゲ・ゾルバドス]]の信頼を得ていったシャピロは、最終的に副官の地位まで上り詰めている。
しかし、裏切り者に過ぎなかった自分の立場を弁えない振る舞いは、3将軍との衝突が絶えない状態にあった。特に[[ギルドローム将軍]]との対立は深刻で、自らが対ダンクーガ用に開発した生体兵器であるバイオウォーリア・レプラカーンの存在をちらつかせる事で、功を焦った彼がそれを無断で持ち出すよう仕向ける事で作戦を失敗に終わらせ、失脚に追い込まれるよう仕向けている程なのだが、それが自らの破滅の引き金となってしまう事になった。
しかし、裏切り者に過ぎなかった自分の立場を弁えない振る舞いは、3将軍との衝突が絶えない状態にあった。特に[[ギルドローム将軍]]との対立は深刻で、自らが対ダンクーガ用に開発した生体兵器であるバイオウォーリア・レプラカーンの存在をちらつかせる事で、功を焦った彼がそれを無断で持ち出すよう仕向ける事で作戦を失敗に終わらせ、失脚に追い込まれるよう仕向けている程なのだが、それが自らの破滅の引き金となってしまう事になった。