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2,683 バイト追加 、 2022年3月6日 (日) 03:34
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{{登場人物概要
 
{{登場人物概要
| 漢字表記 = 鈴海皇
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| 漢字表記 = [[漢字表記::鈴 海皇]]
 
| 登場作品 = [[マクロスシリーズ]]
 
| 登場作品 = [[マクロスシリーズ]]
 
*{{登場作品 (人物)|超時空要塞マクロス}}
 
*{{登場作品 (人物)|超時空要塞マクロス}}
 
*{{登場作品 (人物)|超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか}}
 
*{{登場作品 (人物)|超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか}}
 
| 声優 = {{声優|鈴置洋孝}}
 
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| キャラクターデザイン = {{キャラクターデザイン|美樹本晴彦}}
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{{登場人物概要
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| 種族 = [[種族::地球人]]
 
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| 性別 = [[性別::男]]
 
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'''リン・カイフン'''は『[[超時空要塞マクロス]]』及び『[[超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか]]』の登場人物。
    
== 概要 ==
 
== 概要 ==
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『[[マクロス7]]』の時代にも芸能界に関わっており、[[FIRE BOMBER]]のコピーバンドのプロデュースを行っていた模様である。
 
『[[マクロス7]]』の時代にも芸能界に関わっており、[[FIRE BOMBER]]のコピーバンドのプロデュースを行っていた模様である。
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== 総評 ==
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=== 総評 ===
 
強大な[[ゼントラーディ|ゼントラーディ軍]]から純粋に市民を守るために戦っている主人公の[[一条輝]]ら地球統合軍の軍人達を「軍人だから」という理由だけで批判し、冷淡な態度で接してくるTV版のリン・カイフンは、視聴者からはあまり良い印象を持たれていないことが多い。
 
強大な[[ゼントラーディ|ゼントラーディ軍]]から純粋に市民を守るために戦っている主人公の[[一条輝]]ら地球統合軍の軍人達を「軍人だから」という理由だけで批判し、冷淡な態度で接してくるTV版のリン・カイフンは、視聴者からはあまり良い印象を持たれていないことが多い。
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というのも、TV版のカイフンは戦争をしている地球統合軍およびその軍人に対して反感を抱いているのであるが、そもそも戦争を仕掛けてきたのは地球統合軍ではなくゼントラーディ軍である。それにも関わらず、TV版の'''リン・カイフンは、自身の住む[[地球]]を侵略し、市民の生活を脅かすゼントラーディ軍を批判していない'''。戦争をする軍隊や軍人が嫌いなのであれば、地球統合軍はともかく侵略者のゼントラーディ軍に対してもそれと同様に嫌悪していないのは、やや不自然ではある。
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というのも、TV版のカイフンは戦争をしている地球統合軍およびその軍人に対して反感を抱いているのであるが、そもそも戦争を仕掛けてきたのは地球統合軍ではなくゼントラーディ軍である。それにも関わらず、TV版の'''カイフンは、自身の住む[[地球]]を侵略し、市民の生活を脅かすゼントラーディ軍を批判していない'''。戦争をする軍隊や軍人が嫌いなのであれば、地球統合軍はともかく侵略者のゼントラーディ軍に対してもそれと同様に嫌悪していないのは、やや不自然ではある。
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また反戦主義者ならば、通常は「他国への侵略戦争を仕掛ける事や、その当事者」を批判するものであるが、TV版のカイフンの批判の矛先は侵略戦争を仕掛けて来たゼントラーディ軍ではなく、彼等から市民を守るために戦っている地球統合軍の軍人達であった。本来批判すべき侵略戦争を仕掛ける者を批判せず、彼等から市民を守るために戦っている主人公達を批判した点は、反戦主義者としては齟齬が生じてしまう。
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また反戦主義者ならば、通常は「他国への侵略戦争を仕掛ける事や、その当事者」を批判するものであるが、TV版のカイフンの批判の矛先は侵略戦争を仕掛けて来たゼントラーディ軍ではなく、彼等から市民を守るために戦っている地球統合軍の軍人達であった。本来批判すべき侵略戦争を仕掛ける者を批判せず、彼等から市民を守るために戦っている主人公達を批判した点は主義云々以前に理解の欠如した行動と言わざるを得ないだろう。
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さらにいえば、これらの一連の行動は市民を守る為に命懸けで戦う軍人達の心境や事情をまるで理解しない勝手な振る舞いであり、そうした行為が市民は軍への反抗を助長させていた。そしてこれが最悪の事態を発生させた事もあったが、本人はその責任を全く感じていなかった。
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さらにいえば、これらの一連の行動は市民を守る為に命懸けで戦う軍人達の心境や事情をまるで理解しない勝手な振る舞いであり、そうした行為が市民は軍への反抗を助長させていた。そしてこれが最悪の事態を発生させた事もあった<ref>第31話で暴徒襲撃の危険性からマイクローン装置の接収を行おうとする輝への妨害をした結果、危惧通りカムジン率いる暴徒たちに装置を奪われてしまった。</ref>が、本人はその責任を全く感じていなかった。
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以上のように視聴者からの大きな批判を受けてしまい、後年、制作者側は'''「TV版で、リン・カイフンを反戦主義者の設定にしたのは失敗だった」'''と述懐している。TV版の「反戦主義者」から、劇場版の「良識を持ったマネージャー」へとリン・カイフンの設定が変更されたのは、この時の反省もあったからなのだろう。
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以上のように視聴者からの大きな批判を受けてしまい、後年、制作者側は'''「TV版でカイフンを反戦主義者の設定にしたのは失敗だった」'''と述懐している。TV版の「反戦主義者」から、劇場版の「良識を持ったマネージャー」へとカイフンの設定が変更されたのは、この時の反省もあったからなのだろう。
    
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
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=== [[αシリーズ]] ===
 
=== [[αシリーズ]] ===
;[[スーパーロボット大戦α]]
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;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦α}}
:[[NPC]]。なお、[[民間人]]である[[リン・ミンメイ|ミンメイ]]を危険な目に巻き込んだ自軍をカイフンが批判する一幕があるが、劇場版設定という事もありTV版のものと比較すると説得力がある内容のものになっている。
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:初登場作品。[[NPC]]。なお、[[民間人]]である[[リン・ミンメイ|ミンメイ]]を危険な目に巻き込んだ自軍をカイフンが批判する一幕があるが、劇場版設定という事もありTV版のものと比較すると説得力がある内容のものになっている(後述)。
;[[スーパーロボット大戦α外伝]]
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;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦α外伝}}
:『α』に続いて劇場版の設定で登場。ミンメイ達と共に[[ティターンズ]]の人質となり、その傲慢な態度に反発していた。
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:『α』に続いて劇場版の設定で登場。ミンメイ達と共に[[ティターンズ]]の人質となり、その傲慢な態度に反発していた。『第3次α』には登場しないので、原作TV版同様[[メガロード]]には乗り込まなかったものと思われる。
    
=== Scramble Commanderシリーズ ===
 
=== Scramble Commanderシリーズ ===
;[[スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd]]
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;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd}}
 
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;[[リン・ミンメイ]]
 
;[[リン・ミンメイ]]
 
:カイフンの従妹(TV版)または妹(劇場版)。TV版では[[横浜]]の地にて再会する。マネージャーになったカイフンと婚約するが、終戦後はミンメイから拒まれて、別れることになる。
 
:カイフンの従妹(TV版)または妹(劇場版)。TV版では[[横浜]]の地にて再会する。マネージャーになったカイフンと婚約するが、終戦後はミンメイから拒まれて、別れることになる。
:なお、劇場版ではミンメイとは恋愛関係にならず、あくまでも彼女のマネージャーとしての姿勢を貫いている。
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:なお、劇場版ではミンメイとは(兄妹という設定なので当たり前だが)恋愛関係にならず、あくまでも彼女のマネージャーとしての姿勢を貫いている。
 
;[[一条輝]]
 
;[[一条輝]]
 
:TV版では、輝が軍人であるという理由で嫌悪の対象である。一方、輝はカイフンのことを'''「軍人嫌いの男」'''と評している。
 
:TV版では、輝が軍人であるという理由で嫌悪の対象である。一方、輝はカイフンのことを'''「軍人嫌いの男」'''と評している。
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;[[早瀬未沙]]
 
;[[早瀬未沙]]
 
:TV版では軍属という事で、彼女からの気遣いも冷たく無碍にする。この時、カイフンが初恋の男性・ライバーと声が似ていた([[声優]]も同じ)こともあって、未沙は衝撃を受ける。
 
:TV版では軍属という事で、彼女からの気遣いも冷たく無碍にする。この時、カイフンが初恋の男性・ライバーと声が似ていた([[声優]]も同じ)こともあって、未沙は衝撃を受ける。
:なお、その後の描写によると、未沙は「カイフンは初恋の男性・ライバーと別人である」と割り切った模様。
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:なお、その後の描写によると、未沙は「カイフンはライバーと別人である」と割り切った模様。
 
;[[ロイ・フォッカー]]
 
;[[ロイ・フォッカー]]
 
:TV版では僅かしか会話を交わしていないが、その際にも軍属である彼に辛辣な言葉をぶつけている。
 
:TV版では僅かしか会話を交わしていないが、その際にも軍属である彼に辛辣な言葉をぶつけている。
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;[[ブルーノ・J・グローバル]]
 
;[[ブルーノ・J・グローバル]]
 
:TV版では、ゼントラーディ軍との和平交渉のためにミンメイと共に統合軍に呼び出された際彼を非難するが、グローバル艦長からは'''「ここは交渉の席であり、君の演説を聞くためにあるのではない」'''と、言葉を遮られてしまった。
 
:TV版では、ゼントラーディ軍との和平交渉のためにミンメイと共に統合軍に呼び出された際彼を非難するが、グローバル艦長からは'''「ここは交渉の席であり、君の演説を聞くためにあるのではない」'''と、言葉を遮られてしまった。
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;[[エキセドル・フォルモ]]
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:TV版では映画『シャオパイロン』を鵜呑みにした彼らゼントラーディ人からは[[超能力]]者と勘違いされていた。
    
== 他作品との人間関係 ==
 
== 他作品との人間関係 ==
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;「歌が人を殺す兵器に負けてはならない! 続けよう諸君、このコンサートを!」
 
;「歌が人を殺す兵器に負けてはならない! 続けよう諸君、このコンサートを!」
 
:TV版第22話「ラブ・コンサート」より。ミンメイのコンサート中にゼントラーディがシティに侵入、戦火が広がり続ける中でミンメイのステージに立ってこう叫ぶ。TV版におけるリン・カイフン一世一代の見せ場であろう。
 
:TV版第22話「ラブ・コンサート」より。ミンメイのコンサート中にゼントラーディがシティに侵入、戦火が広がり続ける中でミンメイのステージに立ってこう叫ぶ。TV版におけるリン・カイフン一世一代の見せ場であろう。
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;「何故こんな危険な方法で救出に来たんだ!? 他にやり方もあるだろうに!」
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:第32話「ブロークン・ハート」。カムジン一党に捕まり、自分たちを救出に来た未沙へ向けて。
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:「危険な方法」と言うが、敵が巨人であるゼントラーディである事やミンメイの歌が通じなかった事など、自分たちがどのような状況にあったかを理解していないとしか思えない。
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;「いつの日か、優しい歌をまた聴かせてくれ。身体だけは大切にな…」
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:第34話「プライベート・タイム」ラスト、ミンメイの元から去る際に。破局を迎えた二人だが、ミンメイの歌を楽しみにしていたのもカイフンだった。
    
=== [[超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか|劇場版]] ===
 
=== [[超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか|劇場版]] ===
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:劇場版にて。ゼントラーディ軍に囚われたミンメイの命を救うために、彼等が見守る前で彼女とキスをする。こうして、彼女の命を救うための機転を利かせた行動の結果、カイフン達はゼントラーディ軍の手に掛からずに済んだ。
 
:劇場版にて。ゼントラーディ軍に囚われたミンメイの命を救うために、彼等が見守る前で彼女とキスをする。こうして、彼女の命を救うための機転を利かせた行動の結果、カイフン達はゼントラーディ軍の手に掛からずに済んだ。
 
:このように、劇場版におけるカイフンの描写はTV版とは異なり、聡明さと良識性が前面に出ているのが特徴的である。
 
:このように、劇場版におけるカイフンの描写はTV版とは異なり、聡明さと良識性が前面に出ているのが特徴的である。
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== スパロボシリーズでの名台詞 ==
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;「とんだ災難だ。民間人をこんな危険な目に遭わせるなんて…あなた達はそれでも軍人なのか!?」<br />「気休めはやめてくれ。君達もここへ来るまでに見ただろう、敵の大艦隊を!?」<br />「あんな連中に勝てるとでも思っているのか!?」
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:『α』第40話「ビッグ・エスケープ」にて、ブリタイ達に捕まった際に自軍へ向けての批判。上記TV版と比べて「大戦力を持つ敵との無謀に見える戦いに自分たちを巻きこんだ事」への非難となっている。
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:また、直後にフォッカーから「俺は何もせず奴らの手にかかって死にたくはないからな」と言われて口を噤むなど、軍人に対しての悪感情が無いのも印象的である。
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== 脚注 ==
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<references />
    
{{マクロスシリーズ}}
 
{{マクロスシリーズ}}
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