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| セフィーロは「心が全てを決める世界」であり、人心が荒廃すれば世界もまた荒れ果て、人心が穏やかであれば世界もまた穏やかであるという特徴を持つ。 | | セフィーロは「心が全てを決める世界」であり、人心が荒廃すれば世界もまた荒れ果て、人心が穏やかであれば世界もまた穏やかであるという特徴を持つ。 |
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− | そんな世界が安定して維持されているのは、セフィーロの『柱』システムのおかげである。『柱』には規格外に強い意志を持つ選ばれた人物が『柱』として選ばれる。その人物は'''一切の感情を抑制し、ただセフィーロの安定と万民の幸せだけを祈り続ける生涯'''を義務付けられる。
| + | そんな移ろいやすい世界が安定して維持されているのは、『柱』と呼ばれる人物がこの世界の平穏を祈り続けているからである。 |
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| + | 『柱』に選ばれた人物は'''一切の感情を抑制し、ただセフィーロの安定と万民の幸せだけを祈り続ける生涯'''を義務付けられる。 |
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| 『柱』になった人物の祈りは世界にダイレクトに反映するシステムとなっており、そのおかげでセフィーロは穏やかで豊かな世界として安定する。そしてそんな平和な世界であれば民の心も穏やかでいられるため、人々の幸せが世界に反映され、ますますセフィーロは理想郷のような世界として維持されていくことになる。 | | 『柱』になった人物の祈りは世界にダイレクトに反映するシステムとなっており、そのおかげでセフィーロは穏やかで豊かな世界として安定する。そしてそんな平和な世界であれば民の心も穏やかでいられるため、人々の幸せが世界に反映され、ますますセフィーロは理想郷のような世界として維持されていくことになる。 |
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− | しかし、当代の『柱』であるエメロードは'''ザガートを愛するようになり、彼個人の幸せを願ってしまった'''(もっと言うと「'''他人がどうなろうが、まずザカートだけは幸せであって欲しい'''」と無意識化で思ってしまった)ことでセフィーロのバランスが崩れ、今までみられなかったような天災が頻発し、魔物まで出現するようになる。
| + | 『柱』とんに選ばれるためには規格外に強い意志をもっていなくてはならず、誰もがなれるわけではない。ただ、セフィーロでは『柱』になることは神になるようなものとされており、人々から深く崇敬される。また、『柱』にはそれを補佐する神官が側仕えするのが通例である。 |
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| + | だが当代の『柱』であるエメロードは、自分を守り補佐してくれる'''神官ザガートを愛するようになり、彼個人の幸せを願ってしまった'''(もっと言うと「'''他人がどうなろうが、まずザガートだけは幸せであって欲しい'''」と無意識下で思ってしまった)ことでセフィーロのバランスが崩れ、今までみられなかったような天災が頻発し、魔物まで出現するようになる。 |
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− | そしてエメロードはザカートへの想いを断ち切ろうと、自ら幽閉されたのが真相であった。つまり、セフィーロの異変は全て彼女がザガートを愛したことに起因しているのである。
| + | そしてエメロードはザガートへの想いを断ち切ろうと、自ら幽閉されたのが真相であった。つまり、セフィーロの異変は全て彼女がザガートを愛したことに起因しているのである。 |
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| 幽閉された状態でもセフィーロのために祈ることは可能だったが、どうしてもザガートへの想いを断ち切ることはできなかった。 | | 幽閉された状態でもセフィーロのために祈ることは可能だったが、どうしてもザガートへの想いを断ち切ることはできなかった。 |
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| ところが、エメロードが世界を守るために自殺するという選択を受け入れられなかったザガートは、エメロードを守るために魔法騎士討伐に動く。 | | ところが、エメロードが世界を守るために自殺するという選択を受け入れられなかったザガートは、エメロードを守るために魔法騎士討伐に動く。 |
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− | 当初はそんなザガートに対して魔法騎士を攻撃するのはやめてと懇願し続けたエメロードであったが、最終的にザガートが魔法騎士に討たれてしまった際、エメロードは愛する者を殺されたことへの復讐心を無意識下で芽生えさせてしまった。この結果、エメロードは成熟した女性へと急成長を遂げ、[[魔神エメロード]]を召喚して魔法騎士に襲いかかる。そして自分とザガートを追い詰めたこのセフィーロという世界の法則そのものに激しい憎悪を抱き、セフィーロの完全な崩壊と消滅を願う寸前まで至ってしまった。
| + | そんなザガートに対して魔法騎士を攻撃するのはやめてと懇願し続けたエメロードであったが、最終的にザガートが魔法騎士に討たれてしまった際、エメロードは愛する者を殺されたことへの復讐心を無意識下で芽生えさせてしまった。『柱』であるエメロードの思いは必ず現実に反映される。彼女が抱いてしまった負の感情はエメロードという一個人を狂気の復習鬼へと作り替えてしまった。体は成熟した女性へと急成長を遂げ、[[魔神エメロード]]を召喚して魔法騎士に襲いかかる。そして自分とザガートを追い詰めたこのセフィーロという世界の法則そのものに激しい憎悪を抱き、『柱』としてセフィーロの完全な崩壊と消滅を願う寸前まで至ってしまった。 |
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| 事態を飲み込めず困惑する魔法騎士に、残留思念として残っていたエメロードの一片の良心が全ての真実を伝え、自分を殺してセフィーロを救うよう求める。最期は彼女の『本当の願い』を知った魔法騎士の手で枷から解き放たれ、愛するザガートのもとへ旅立った。 | | 事態を飲み込めず困惑する魔法騎士に、残留思念として残っていたエメロードの一片の良心が全ての真実を伝え、自分を殺してセフィーロを救うよう求める。最期は彼女の『本当の願い』を知った魔法騎士の手で枷から解き放たれ、愛するザガートのもとへ旅立った。 |
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| ;「私の愛するザガートを殺したのは あなた達ね!!」 | | ;「私の愛するザガートを殺したのは あなた達ね!!」 |
| ;「許さない!!」 | | ;「許さない!!」 |
− | :エメロード姫と対面した魔法騎士の3人が「魔神でザガートを倒した」と告げた直後のセリフ。対面直後は、まだ柱としての心が残っていたエメロードは泣き顔ながら冷静だったが、表情が徐々に曇り、魔法騎士への怨言を吐き捨てると同時に魔神を召喚(創造)し、激しい憎悪と明確な殺意をもって魔法騎士に襲い掛かる。 | + | :エメロード姫と対面した魔法騎士の3人が「魔神でザガートを倒した」と告げた直後のセリフ。対面直後は、まだ正気を保っていたエメロードは泣き顔ながら冷静だったが、表情が徐々に曇り、魔法騎士への怨言を吐き捨てると同時に魔神を召喚(創造)し、激しい憎悪と明確な殺意をもって魔法騎士に襲い掛かる。 |
| ;「これは……!! ザガートの剣……」 | | ;「これは……!! ザガートの剣……」 |
| ;「ザガートのこの剣で……殺してやる! 魔法騎士!!」 | | ;「ザガートのこの剣で……殺してやる! 魔法騎士!!」 |
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| ***また、アニメ誌のインタビューで緒方はエメロードの声で'''「これが地声なんです」'''とインタビュアーを魅了したエピソードも有る。 | | ***また、アニメ誌のインタビューで緒方はエメロードの声で'''「これが地声なんです」'''とインタビュアーを魅了したエピソードも有る。 |
| **緒方氏は第二章では[[イーグル・ビジョン]]役も担当しているが、聴き比べても言われなければわからない…どころか(特に少女姿のエメロードなどは)'''言われてもわからない'''凄まじい変化をみせている。『[[T]]』での出演時も往時と変わらぬ見事な演じ分けを披露し、ファンを歓喜(そして本作で初めて知ったユーザーを驚愕)させた。 | | **緒方氏は第二章では[[イーグル・ビジョン]]役も担当しているが、聴き比べても言われなければわからない…どころか(特に少女姿のエメロードなどは)'''言われてもわからない'''凄まじい変化をみせている。『[[T]]』での出演時も往時と変わらぬ見事な演じ分けを披露し、ファンを歓喜(そして本作で初めて知ったユーザーを驚愕)させた。 |
− | *実は、漫画版では「エメロードがその気にさえなれば『柱』制度を廃止してザガートと結ばれる事は可能だった」という事実が明らかにされている。この点については新たな柱となった光からは「本当にセフィーロと人々を愛していたんだと思う」と好意的に解釈されているが、逆に創造主であるモコナからは(柱となった光が創造主が望んでいた答えに行き着いたこともあり)'''「エメロード姫は『セフィーロ』を、そして、みんなを愛していた。しかし、信じてはいなかったのかもしれない。姫は生命をかけて愛するもの達を守ろうとしたが、自らの重責を分かち合い、ともに歩こうとはしなかった」'''と評されている。 | + | *『レイアース』本編では原作版、テレビアニメ版の双方で、『柱』になった光がその力で柱制度そのものをなくすという結末になっている。この点については「それができるならエメロード姫はなぜそうしなかったのか」という話になるのだが、テレビアニメ版ではそのあたりが突っ込まれることはなかった。一方、原作漫画版では「エメロードがその気にさえなれば『柱』制度を廃止してザガートと結ばれる事は可能だった」という事実が明確に指摘されている。エメロードがそれをしなかった理由については新たな柱となった光からは「本当にセフィーロと人々を愛していたんだと思う」と好意的に解釈されているが、逆に創造主であるモコナからは(柱となった光が創造主が望んでいた答えに行き着いたこともあり)'''「エメロード姫は『セフィーロ』を、そして、みんなを愛していた。しかし、信じてはいなかったのかもしれない。姫は生命をかけて愛するもの達を守ろうとしたが、自らの重責を分かち合い、ともに歩こうとはしなかった」'''と評されている。 |
| **こういった経緯も有ってか、ファンからはエメロードは'''「悲劇のヒロインにして物語の元凶」'''という複雑な評価が根付いている。 | | **こういった経緯も有ってか、ファンからはエメロードは'''「悲劇のヒロインにして物語の元凶」'''という複雑な評価が根付いている。 |
| *OVA版では担当声優が同じ[[イーグル・ビジョン]]が弟となっている。 | | *OVA版では担当声優が同じ[[イーグル・ビジョン]]が弟となっている。 |