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これらはあくまでも結果論に過ぎず、またその時のシャアの心情<ref>ガルマを殺したのはそもそも両親をザビ家に殺される形になった事が原因であるし、エゥーゴを見限ったのは希望を見出したカミーユの精神崩壊に絶望してしまったのも理由の一つであり、ハマーンに責任を押し付けてアクシズを出奔してしまったのも作品によってはハマーンにも責任がある形で当時自分の子供を妊娠していた恋人を喪ってしまった事が大きい。</ref>を考えれば彼だけにその責任を押し付けるのも酷な話であるのも確かであるが、それでもジオンの遺児というネームバリューを利用していたにも拘らずやった事に責任をもたなかった無責任な所が、かえって世界事情を泥沼の惨劇に発展させた事は否定できないだろう。
 
これらはあくまでも結果論に過ぎず、またその時のシャアの心情<ref>ガルマを殺したのはそもそも両親をザビ家に殺される形になった事が原因であるし、エゥーゴを見限ったのは希望を見出したカミーユの精神崩壊に絶望してしまったのも理由の一つであり、ハマーンに責任を押し付けてアクシズを出奔してしまったのも作品によってはハマーンにも責任がある形で当時自分の子供を妊娠していた恋人を喪ってしまった事が大きい。</ref>を考えれば彼だけにその責任を押し付けるのも酷な話であるのも確かであるが、それでもジオンの遺児というネームバリューを利用していたにも拘らずやった事に責任をもたなかった無責任な所が、かえって世界事情を泥沼の惨劇に発展させた事は否定できないだろう。
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パイロット、政治家、そしてニュータイプ、それぞれの面で非常に高い能力と才能を発揮しているシャアであるが、彼を象徴する最大の特徴として挙げられるのが、「優れたニュータイプでありながら、'''感性そのものは[[オールドタイプ]]でしかなかった'''」という「本質」である。それを示すかのように、分かり合おうという姿勢を見せたことはあまりなく、本人なりに足掻いている様子を見せる事もあったが、個人的な確執やララァの一件から最期の最期まで抜け出すことが出来なかった。
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パイロット、政治家、そしてニュータイプ、それぞれの面で非常に高い能力と才能を発揮しているシャアであるが、彼を象徴する最大の特徴として挙げられるのが、「優れたニュータイプでありながら、'''感性そのものは[[オールドタイプ]]でしかなかった'''」という「本質」である。それを示すかのように、分かり合おうという姿勢を見せたことはあまりなく、本人なりに足掻いている様子を見せる事もあったが、個人的な確執やララァの一件から最期の最期まで抜け出すことが出来なかった。<ref>[[グリプス戦役]]が始まったばかりの頃に、シャアの右腕的存在であった[[カミーユ・ビダン]]は、優れたニュータイプ故に無意識のうちに知ってか知らずかシャアに対して「'''じゃあクワトロ大尉も、他人を信じないから戦うのですか?'''」という、シャアの核心を突く一言を言い当てている。</ref>
    
幼少期にて唐突に両親を失った事で、家庭の愛情を殆ど知らずに育ち、残された唯一の肉親である[[セイラ・マス|アルテイシア]]の「兄」を務めねばならず、簡単に弱みを見せたり他者に頼る事が許されなかったある種の「孤独」な環境もあってか、シャアの心の内側には'''「他人に頼られるよりも、自分が他人に頼りたい」'''という、人ならば誰もが持ってもおかしくない心の弱さを抱えていた。しかし、あまりに高すぎる能力と才能を持っている事から、周囲にはその本質を理解されなかったばかりか、[[カミーユ・ビダン|よき相棒と言える人物]]や、[[ハマーン・カーン|好意を]][[レコア・ロンド|寄せてくる]][[クェス・パラヤ|女性]]からもただ「父性」ばかりを求められていた結果、「自分は期待に応えなければならない」と言うある種の強迫観念に囚われ続ける事になってしまった感もあり、その結果、女性に対して中途半端な態度しか取る事が出来ず、破局すると言う悪循環を招く要因となってもいる。<ref>実際には弱音を吐けた[[ガルマ・ザビ|親友]]や[[ララァ・スン|恋人]]もいたのだが、ガルマはザビ家への憎しみを捨てきれなかった結果自ら謀殺してしまい、ニュータイプの希望として見出したララァを戦場に出してしまったが為にアムロに殺害されるという、シャアの方にも原因がある形で早期に失ってしまった。</ref>そんなシャアの事をライバルのアムロにまで「器量の小さい」と詰られているが、[[ミライ・ヤシマ]]からは「純粋過ぎる人」と何処か哀れみもこめた評価がされており、「あらゆる優れた『能力』を持ちながらも、その『心』は一人の弱い人間でしかなかった」と言うのが、シャア・アズナブルという人物なのかもしれない。
 
幼少期にて唐突に両親を失った事で、家庭の愛情を殆ど知らずに育ち、残された唯一の肉親である[[セイラ・マス|アルテイシア]]の「兄」を務めねばならず、簡単に弱みを見せたり他者に頼る事が許されなかったある種の「孤独」な環境もあってか、シャアの心の内側には'''「他人に頼られるよりも、自分が他人に頼りたい」'''という、人ならば誰もが持ってもおかしくない心の弱さを抱えていた。しかし、あまりに高すぎる能力と才能を持っている事から、周囲にはその本質を理解されなかったばかりか、[[カミーユ・ビダン|よき相棒と言える人物]]や、[[ハマーン・カーン|好意を]][[レコア・ロンド|寄せてくる]][[クェス・パラヤ|女性]]からもただ「父性」ばかりを求められていた結果、「自分は期待に応えなければならない」と言うある種の強迫観念に囚われ続ける事になってしまった感もあり、その結果、女性に対して中途半端な態度しか取る事が出来ず、破局すると言う悪循環を招く要因となってもいる。<ref>実際には弱音を吐けた[[ガルマ・ザビ|親友]]や[[ララァ・スン|恋人]]もいたのだが、ガルマはザビ家への憎しみを捨てきれなかった結果自ら謀殺してしまい、ニュータイプの希望として見出したララァを戦場に出してしまったが為にアムロに殺害されるという、シャアの方にも原因がある形で早期に失ってしまった。</ref>そんなシャアの事をライバルのアムロにまで「器量の小さい」と詰られているが、[[ミライ・ヤシマ]]からは「純粋過ぎる人」と何処か哀れみもこめた評価がされており、「あらゆる優れた『能力』を持ちながらも、その『心』は一人の弱い人間でしかなかった」と言うのが、シャア・アズナブルという人物なのかもしれない。
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