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| == 概要 == | | == 概要 == |
− | [[黒の騎士団]]のメンバーの一人。激情家かつお調子者な[[性格]]であり過激な言動も多く、トラブルメーカーになる事も少なくない。一方で仲間思いの一面も持ち併せている。 | + | [[黒の騎士団]]の初期メンバーの一人。元となった「扇グループ」のメンバーの一人でもある。 |
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− | 騎士団成長期は漠然とだが幹部になり、後半からは第二特務隊を率いて、首席補佐官である[[扇要]]の内務・立法活動を支援する。ただしその実態は雑用係に等しい。劇中での任務も、[[紅月カレン|カレン]]率いるゼロ番隊や[[杉山賢人|杉山]]率いる第一特務隊の支援ばかりで、玉城が主体となった作戦行動はあまりない。そもそも第二特務隊とは宴会や飲み会の場所を確保しそれを取り仕切る部隊であり事実上の閑職である(最も単純な玉城はそれに気づいておらず喜んでいる)。
| + | その言動や振る舞いからトラブルメーカーになりがちであるが、物語が進むにつれてムードメーカへと至っていく。 |
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− | 『R2』においては[[ゼロ (コードギアス)|ゼロ]]からの評価が(1項目100点満点×4項目で、他のメンバーはおよそ200点前後なのに対して)総合能力値40('''全て10点''')と最低レベルである事が判明、KMFで出撃するたびに撃墜されるようになるなどギャグキャラ化が進行していったが一方で当初よりも言動が丸くなっており、トラブルメーカーからムードメーカーになったとも言えなくもない。
| + | === 人物 === |
− | 黒の騎士団が超合集国の軍隊となってからは一応は幹部扱いとして内務掃拭賛助官に任命される。実態は掃除係であり斑鳩内を年配の女性達と一緒にデッキブラシを持って清掃していたとの事。
| + | 逆立った短髪に顎にはやした髭が特徴。 |
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− | レジスタンス活動の動機は個人的な利益と栄達のため。こんな人物だが、実は「[[日本]]が占領されるまでは官僚になるのが[[夢]]」であった。また、活動動機には「リフレインに溺れないようにする為」という玉城なりの重い意味合いが込められてもいる。[[ドラマCD]]の後日談で、『R2』第17話「土の味」を茶化したような掛け合いを扇とするが、結局は金が欲しいだけであった。
| + | 激情家かつお調子者な[[性格]]であり、自分達を「[[イレヴン]]」と称して迫害してきた[[神聖ブリタニア帝国|ブリタニア]]への怒りと憎しみから過激な言動・行動も多く、組織のメンバー内でもトラブルメーカーになる事も少なくない。黒の騎士団結成当初は得体の知れない[[ゼロ (コードギアス)|ゼロ]]に度々反目していた上に、横領にまで手を染めていた結果、ゼロからも問題児と見なされている。『[[コードギアス 反逆のルルーシュR2|R2]]』においてはゼロからの評価が(1項目100点満点×4項目で、他のメンバーはおよそ200点前後なのに対して)総合能力値40('''全て10点''')と最低レベルである事が判明。[[C.C.]]からも「使えない才能に満ち満ちている」と評されている(ただし、解釈によっては「黒の騎士団としての活動に役立つ才能は無い」とも取れ、それ以外における才能はあるかもしれない)。 |
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| + | 問題的な部分も目立つ人物であるが、仲間思いな面も持ち合わせており、後輩メンバーを飲みに連れて行ってあげたり、戦死した仲間の墓参りにも律義に通う、重傷を負った扇を本気で心配する、不安になっていた子供達を元気よく励す等、人間として良い所がまるで無い訳ではない。物語が進むにつれ、ギャグキャラ化が進行していった一方で当初よりも言動が丸くなっており、トラブルメーカーからムードメーカーになったとも言えなくもない。また、[[ナイトメアフレーム]]で出撃する度に撃墜されても静観する強運だけでなく、それでも前向きに戦い続けようとする失敗しても挫けない精神力も持ち合わせている。 |
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| + | レジスタンス活動の動機は個人的な利益と栄達の為と俗っぽいが、実は「[[日本]]が占領されるまでは官僚になるのが[[夢]]」で、また活動動機には「リフレインに溺れないようにする為」という玉城なりの重い意味合いが込められてもいる。自信過剰で短絡的にしか見えない振る舞いから周囲に「馬鹿」呼ばわりされて見下されたり邪険にされる事も少なくないが、玉城自身自分の事が見えていない訳では無く、むしろ嫌という程自分の無力さを思い知らされてきた事から現在の性格を形成するに至ったと言える。その能力の低さもあってか、幼少期より何をやってもうまくいかない上に誤解されてしまう事が多いと報われない日常を送っていた様で、「奇跡は安売りなんかしていない」という発言からもその事が伺われる。この為か、自分達を先の見えない状況から救ってくれたゼロの事は最終的に黒の騎士団の初期メンバーの中でも誰よりも感謝する様になっており、後に[[シュナイゼル・エル・ブリタニア]]の口車に乗せられて追い出してしまった後は、後悔する素振りを全く見せようとしなかった[[扇要]]達と異なり、一人誰よりも後悔し、ナイトメアのコックピット内で泣いていた。 |
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| + | === 来歴 === |
| + | ==== 無印 ==== |
| + | 物語の当初より、「扇グループ」の一員として活動する。 |
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| + | 明らかに胡散臭さの目立つゼロに対しては逐一反発する態度を見せており、騎士団成長期は漠然と幹部になっているのだが、会計担当を良い事に浪費だけでなく横領までしていた結果、リーダーの扇によって交代させられている。後半からは第二特務隊の隊長となり、首席補佐官である[[扇要]]の内務・立法活動を支援するが、実際は歓迎会の企画や買い出しといった雑用担当に等しい閑職となってしまっている(最も単純な玉城はそれに気づいておらず喜んでいたが、騎士団が拡大化するにつれて自覚する様になっている)。劇中での任務も、[[紅月カレン]]率いるゼロ番隊や[[杉山賢人]]率いる第一特務隊の支援ばかりで、玉城が主体となった作戦行動はあまり無い。 |
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| + | [[ユーフェミア・リ・ブリタニア]]による「[[行政特区日本]]」の式典会場での虐殺騒動の勃発後、ゼロが演説で発表した「合集国日本」の建設宣言を聞き、それまで非協力的であったイレヴン達も協力的になった事で、ブリタニア打倒が現実味を帯びてきた事から、ゼロを強く信頼する様になり、結果よりも過程に拘る扇とは対照的に、結果を出す事を重視するゼロの方を支持する事になる。[[ブラックリベリオン]]の勃発後は[[アッシュフォード学園]]の制圧作戦に参加し、ユーフェミアによるブリタニアの虐殺行為への怒りが収まらなかった為か、相手が非武装の学生であっても抵抗する素振りを見せるなら射殺も厭わない姿勢をとるも、[[枢木スザク]]の駆る[[ランスロット・エアキャヴァルリー]]や特派の[[アヴァロン]]によって阻まれる。スザクがゼロの[[ガウェイン]]を追って[[神根島]]に向かった後は、旧式ナイトメアのガニメデに自らの理論で完成させた爆弾を搭載させた[[ニーナ・アインシュタイン]]の自爆騒動に巻き込まれ、未遂に終わったものの、それが原因で逃げ切れず、ブリタニア軍に投降。投獄される事になった。 |
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| + | ==== R2 ==== |
| + | 黒の騎士団の主要メンバーと共に投獄の身となっていたが、電波ジャックでゼロの復活と合集国日本の再度の建設宣言が行われた後、[[ギルバート・G・P・ギルフォード]]によってゼロを誘き出す為の餌として他のメンバー共々公開処刑に晒されそうになるが、そこに現れたゼロの奇策によって処刑を免れ、ゼロやカレンによって救出される。ブラックリベリオンでの突然の失踪から[[南佳高]]や[[杉山賢人]]はゼロへの不信感を剥き出しにしていたが、処刑寸前の所を助けてもらった事実もあってか、自身は肯定的な意見を述べる等、ある意味では彼等よりも冷静な対応を取っている。 |
| + | |
| + | 黒の騎士団が再結成されて拡大されていく中、新参に舐められたくないとゼロに立派な肩書が欲しいと懇願し、超合集国成立後に「内務掃拭賛助官」に任命され、大幹部として名を連ねる。が、実態は掃除係であり、斑鳩内を年配の女性達と一緒にデッキブラシを持って清掃していたとの事であるが、それでもサボらないだけ立派とも言える。 |
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| + | 「第二次トウキョウ決戦」によってトウキョウ租界に壊滅的被害が出て一時停戦になった後、[[藤堂鏡志朗]]や[[千葉凪沙]]、[[ディートハルト・リート]]と共に、突然[[斑鳩]]にやってきたシュナイゼル、[[カノン・マルディーニ]]の二人との会談に強引に出席。彼等からゼロの正体がブリタニアの元第11皇子である[[ルルーシュ・ランペルージ|ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア]]で、人の心を操る超常的な力である[[ギアス]]を持っている事を言われるが、敵側の主張である事もあってか言い掛かりとして、出席したメンバーの中では誰よりも聞く耳を持とうとせず、「証拠を出してみろ」と追及する。しかし、そこに[[ヴィレッタ・ヌゥ]]の口車に乗ってしまった扇が現れ、それを「真実」であると断定。更に、シュナイゼル側の用意したギアスに掛かったと思われる者の資料や音声資料(どれも状況証拠ばかりで、「ゼロがギアスを使って操る映像」といった確証性のある資料は無い)、更に自らもギアスに掛かっているかもしれないというシュナイゼルの演技や行政特区日本の式典会場での虐殺事件までもがゼロの自作自演であったと聞かされた結果、遂に信じてしまう事になり、扇や黒の騎士団の旧メンバーと共にゼロの抹殺に乗り出してしまうが、[[ロロ・ランペルージ]]の搭乗する[[蜃気楼]]に阻まれた結果、ルルーシュを取り逃がす事になった。 |
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| + | その後、他の黒の騎士団のメンバーがゼロを追放した事に安堵する中、感情に任せて追放してしまった事を誰よりも後悔する事になったが、行方不明になったルルーシュが[[シャルル・ジ・ブリタニア]]に代わる新たな皇帝になり、ブリタニアの文化を悉く破壊し、ナンバーズ制度を完全に廃止した事で、ゼロであった彼がやっぱり味方であったと素直に喜ぶ。しかし、アッシュフォード学園で行われたブリタニアの超合集国への加入を巡る会議の際、黒の騎士団側が強引にルルーシュを捕縛しようとした結果、超合衆国とブリタニアによる対立が決定的となり、フジの上空を舞台とした決戦に参加する。ルルーシュによるフジサンのサクラダイト爆破による火山弾によって斑鳩が撃沈した後、航行不能に追い込まれた[[アヴァロン]]を守ろうとしたスザクの[[ランスロット・アルビオン]]の前に立ち塞がり、あっけなく下半身を切り落とされるも、それでも必死に奮戦しようとして完全に撃墜され、その後は斑鳩のオペレーターである双葉綾芽が付き添う形で[[大竜胆]]で治療を受け、そのまま敗戦を迎える。 |
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| + | 2ヶ月後、逃げ延びた南を除く黒の騎士団のメンバー共々、皇帝ルルーシュに背いた重罪人の一人として処刑を待つ身となっていたが、ルルーシュとスザクによって決行されたゼロレクイエムによって、スザクの扮したゼロがルルーシュにとどめを刺す光景を目撃。解放される事になった。 |
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| + | エピローグでは、他の黒の騎士団のメンバーが新たな日本の重要なポストに収まる中、喫茶店「CAFE ZERO」を開店しそのマスターとなっている。同じ黒の騎士団のメンバーである以上、その気になれば夢だった官僚にもなれたはずだったのが、ゼロを裏切ってしまった事を誰よりも悔やんでいた為なのか、一人民間人の道を選んだ模様。なお、この道に関しては商才があったらしく、後の劇場版『[[コードギアス 復活のルルーシュ|復活のルルーシュ]]』では、2号店の開店も成功させている。 |
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| + | [[ドラマCD]]の後日談で、『R2』第17話「土の味」を茶化したような掛け合いを扇とするが、結局は金が欲しいだけであった。 |
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| == 登場作品と役柄 == | | == 登場作品と役柄 == |