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ユニットの[[能力]]値の一つで、機体の機動性能を表しているパラメータ。
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[[能力]]値のひとつで、機体の回避能力に関わるパラメータ。
    
== 概略 ==
 
== 概略 ==
運動性はSFC版『第4次』で初めて採用された項目で、以後ほぼ全ての作品において、命中率計算に関与する主要パラメータとして定着している。
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運動性はSFC版『第4次』で初めて採用された項目で、以後ほぼ全ての作品において、回避率計算に関与する主要パラメータとして定着している。『NEO』『OE』では「[[回避]]」となっているが実質同じものである。
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採用当初は攻撃側の[[命中]]能力、防御側の[[回避]]能力の双方に関与していたが、『α外伝』において命中能力との関わりがなくなり、以降の作品ではCOMPACT3等の一部例外を除いて回避能力にのみ関与する仕様が基本となっている。現在、運動性の命中補正は後のZにて[[照準値]]というステータスとして復活している。
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採用当初は攻撃側の[[命中]]能力、防御側の[[回避]]能力の双方に関与していたが、『α外伝』において命中能力との関わりがなくなり、以降の作品では『COMPACT3』等の一部例外を除いて回避能力にのみ関与する仕様が基本となっている。現在、運動性の命中補正は後の『Z』から[[照準値]]というステータスとして復活している。
    
また、同じく旧シリーズの頃の設定として「[[限界反応]]」による効果の制約がある。パイロットの(命中・)回避能力と運動性の合計値について、限界反応が上限値として働きそれ以上の能力は発揮できないというものだが、現在では限界反応が廃止されたため、効果に上限は設けられておらず、純粋に運動性の数値が高いほど回避能力が向上する。
 
また、同じく旧シリーズの頃の設定として「[[限界反応]]」による効果の制約がある。パイロットの(命中・)回避能力と運動性の合計値について、限界反応が上限値として働きそれ以上の能力は発揮できないというものだが、現在では限界反応が廃止されたため、効果に上限は設けられておらず、純粋に運動性の数値が高いほど回避能力が向上する。
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こうした点を踏まえ、前述の通り『α外伝』以降、運動性が攻撃側の命中能力計算に影響を与えない仕様に変更された。このため、今日では運動性が低い機体でも比較的攻撃を当てられるようになっている。
 
こうした点を踏まえ、前述の通り『α外伝』以降、運動性が攻撃側の命中能力計算に影響を与えない仕様に変更された。このため、今日では運動性が低い機体でも比較的攻撃を当てられるようになっている。
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反面、運動性が命中に影響しなくなった事により、命中率の大幅な強化を施す事が難しくなったため必然的に[[精神コマンド]]「[[必中]]」の需要が上がり、また命中率に補正をかけられる[[強化パーツ]]や「[[援護]]」「[[信頼補正]]」「[[指揮官|指揮]]」といった補助系システムの重要性も高まった。
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反面、運動性が命中に影響しなくなった事により、命中率の大幅な強化を施す事が難しくなったため必然的に[[精神コマンド]]「[[必中]]」の需要が上がり、また命中率に補正をかけられる[[強化パーツ]]や「[[援護]]」「[[信頼補正]]」「[[指揮官|指揮]]」といった補助系システムの重要度も高まった。
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なお再び改造により命中を上げる仕様は[[スーパーロボット大戦MX]]で武器改造に命中率を上げる項目が追加されたが定着せず、その後[[スーパーロボット大戦Z]]において改めて[[照準値]]という機体用パラメータとして登場、以後標準化に至っている。
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なお再び改造により命中を上げる仕様は『[[スーパーロボット大戦MX]]』で武器改造に命中率を上げる項目が追加されたが定着せず、その後『[[スーパーロボット大戦Z]]』において改めて[[照準値]]という機体用パラメータとして採用し、以後標準化された。
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また[[スーパーロボット大戦A|スーパーロボット大戦A PORTABLE]]以降、1ターン内に攻撃対象となった回数ほど命中率に補正がかけられる「[[連続ターゲット補正]]」が採用されている。このシステムにより運動性・パイロット回避能力の双方が高水準である機体による[[無双]]のし易さに下方修正が加えられている。
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また『[[スーパーロボット大戦A|スーパーロボット大戦A PORTABLE]]』以降、1ターン内に攻撃対象となった回数ほど命中率に補正がかけられる「[[連続ターゲット補正]]」が採用されている。このシステムにより回避能力の高い機体による突貫戦法や、いわゆる[[無双]]プレイのし易さに歯止めがかけられている。
    
== 運動性以外で回避率に関わる機体パラメータ ==
 
== 運動性以外で回避率に関わる機体パラメータ ==
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:旧シリーズ等ではダメージ量にのみ関与していたが、近年の作品では地形適応による補正も受ける。
 
:旧シリーズ等ではダメージ量にのみ関与していたが、近年の作品では地形適応による補正も受ける。
 
;[[サイズ]]
 
;[[サイズ]]
:小さければ小さいほど回避率が上がる。逆に大きいほど回避率が下がる。
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:小さければ小さいほど回避率が上がる。逆に大きいほど回避率が下がる。近年では相手とのサイズ差を反映するようになり、単純に小さければ回避しやすいとは限らなくなっている(例えばSSサイズ同士であれば互いに補正がかからない)。
    
== 運動性を上昇させる手段 ==
 
== 運動性を上昇させる手段 ==
    
=== [[改造]] ===
 
=== [[改造]] ===
[[資金]]を投入して運動性を強化可能。回避能力を向上させたい機体は改造必須と言える。改造費はどの作品でも高い。
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[[資金]]を投入して運動性を強化可能。回避能力を向上させたい機体は必須と言える。改造費はどの作品でも高い。
    
=== [[強化パーツ]] ===
 
=== [[強化パーツ]] ===
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名称は[[ガンダムシリーズ]]からの採用が多い。
 
;[[マグネットコーティング]]
 
;[[マグネットコーティング]]
:
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:『[[機動戦士ガンダム]]』より。
 
;[[バイオセンサー]]
 
;[[バイオセンサー]]
:
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:『[[機動戦士Ζガンダム]]』より。
 
;[[サイコフレーム]]
 
;[[サイコフレーム]]
:
+
:『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]』より。
 +
;[[ALICE]]
 +
:『[[ガンダム・センチネル]]』より。
 
;[[ファティマ]]
 
;[[ファティマ]]
:
+
:『[[重戦機エルガイム]]』より。
 +
;慣性制御システム
 +
:『[[超時空世紀オーガス]]』より。
 +
;[[マッスルシリンダー]]
 +
:『[[ボトムズシリーズ]]』より。
 
;[[ハロ]]
 
;[[ハロ]]
:
+
:複数の[[ガンダムシリーズ]]で登場。
 
;[[アポジモーター]]
 
;[[アポジモーター]]
:
+
:実在するが、[[宇宙世紀]]の[[ガンダムシリーズ]]で多用。
 
;[[サーボモーター]]
 
;[[サーボモーター]]
:
+
:実在する。
   −
=== [[特殊能力]] ===
+
=== [[特殊能力]]・[[特殊技能]] ===
 
;[[変形]]
 
;[[変形]]
 
:人型・戦闘機型の2形態に変形可能な機体は、戦闘機型の方が運動性が高い傾向にある。旧シリーズでは逆に人型の方が高い。
 
:人型・戦闘機型の2形態に変形可能な機体は、戦闘機型の方が運動性が高い傾向にある。旧シリーズでは逆に人型の方が高い。
58行目: 65行目:  
;[[スーパーモード]] / [[ハイパーモード]]
 
;[[スーパーモード]] / [[ハイパーモード]]
 
:
 
:
<!-- == 運動性を下げる手段 == -->
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;[[ブラスター化]]
 +
:
 +
;[[ラムダ・ドライバ]]
 +
:
 +
 
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=== その他 ===
 +
;[[乗り換え]](『J』のみ)
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:[[カティア・グリニャール]]を主人公機のサブパイロットとして乗せると、運動性+10。
 +
;機体ボーナス(『L』『UX』『BX』)
 +
:同じボーナスを持つ機体同士なら累積する。
 +
 
 +
== 運動性を下げる手段 ==
 +
「運動性低下」の[[特殊効果]]を持つ武器を命中させることで、運動性を下げる事が可能。これは敵ユニットが使ってくる場合もあり、「[[ひらめき]]」での回避や[[ロボットブロック]]系の効果を得るなどしてこれを免れる必要も出てくる。
    
== 運動性の高い主なユニット ==
 
== 運動性の高い主なユニット ==
一般的には[[ガンダム]]のような[[リアルロボット]]は高く、[[マジンガーZ]]のような[[スーパーロボット]]は低い傾向にある。特にリアル系主役ユニットは非常に高く設定される場合が多い。
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一般的には[[ガンダム]]のような[[リアルロボット]]は高く、[[マジンガーZ]]のような[[スーパーロボット]]は低い傾向にある。特にリアル系主役ユニットは非常に高く設定される場合が多い。また、サイズの小さなユニットほどが高く、大きなユニットは低く設定される場合が多い。
 
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しかし実際にはスーパー系の機体でも運動性が高いユニット([[飛影]]、[[鋼鉄ジーグ]]等)も存在し、リアル系でも大型[[モビルアーマー]]等は低い。また、[[やられメカ]]等は総じて低い場合が多い。
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その他の傾向として、小型戦闘機の運動性はα以降かなり高く設定される場合が多い。
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そのため、スーパー系の機体でも[[サイズ]]がS以下にされるユニットは運動性が高く([[飛影]]、[[鋼鉄ジーグ]]等)、リアル系でもサイズがL以上にサイズになる大型[[モビルアーマー]]等は低い。また、[[やられメカ]]等は総じて低い場合が多い。
    +
その他の傾向として、小型戦闘機の運動性は『α』以降かなり高く設定される場合が多い。
 +
;[[シャア専用ザク]]
 +
:『[[スーパーロボット大戦F完結編|F完結編]]』終盤に隠しユニットとして登場。武装は[[ザク改]]とほぼ同じなので攻撃ユニットとしては入手時点ではもう役に立たないが、運動性だけは'''本当にザク改の3倍'''なので、終盤でも十分避けまくる事が可能。本作以外の作品でも主に隠しユニットとしての登場だが、やはり運動性は高く設定されている。
 
;[[νガンダム]]、[[Hi-νガンダム]]
 
;[[νガンダム]]、[[Hi-νガンダム]]
 
:初代ガンダム系主人公アムロの搭乗機は、シリーズを通して運動性は最高クラス。Hi-νは更に高い数値を誇る。
 
:初代ガンダム系主人公アムロの搭乗機は、シリーズを通して運動性は最高クラス。Hi-νは更に高い数値を誇る。
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:ガンダムW系の主役機も比較的運動性が高い。
 
:ガンダムW系の主役機も比較的運動性が高い。
 
;[[フリーダムガンダム]] / [[ストライクフリーダムガンダム]]
 
;[[フリーダムガンダム]] / [[ストライクフリーダムガンダム]]
:
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:CE系ガンダムの最上位の1つ。後者は設定上「装甲を薄くして運動性を上げる」とされているだけあり、同作中トップクラスの運動性を誇る。
 
;[[ジャスティスガンダム]] / [[インフィニットジャスティスガンダム]]
 
;[[ジャスティスガンダム]] / [[インフィニットジャスティスガンダム]]
:
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:CE系ガンダムの最上位の1つ。
 
;[[デスティニーガンダム]]
 
;[[デスティニーガンダム]]
:
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:CE系ガンダムの最上位の1つだが、パイロットのイメージのせいか誤差レベルとはいえ上の2機と比較して若干低い。とはいえ[[分身]]でその分は補われている。
 
;[[ビルバイン]]、[[サーバイン]]
 
;[[ビルバイン]]、[[サーバイン]]
:[[オーラバトラー]]の代表機。ビルバインはα以前から高い運動性を持っていたが、α以降からは更に高い運動性に。夜間迷彩仕様は更に高い。サーバインの運動性はビルバインを遥かに凌ぐ。
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:[[オーラバトラー]]の代表機。ビルバインは『α』以前から高い運動性を持っていたが、『α』以降からは更に高い運動性に。夜間迷彩仕様は更に高い。サーバインの運動性はビルバインを遥かに凌ぐ。
 
;[[ブラックサレナ]]
 
;[[ブラックサレナ]]
 
:[[エステバリス]]系の代表機。非常に高い運動性を持つ。
 
:[[エステバリス]]系の代表機。非常に高い運動性を持つ。
 
;[[VF-1S ストライクバルキリー]]、[[YF-21]]、[[VF-19改 ファイアーバルキリー]]
 
;[[VF-1S ストライクバルキリー]]、[[YF-21]]、[[VF-19改 ファイアーバルキリー]]
:主役格[[バルキリー]]系の運動性は非常に高い。ガウォーク形態時が最も高い。
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:主役格[[バルキリー]]系の運動性は非常に高く、ガウォーク形態時が最も高い。近年はガウォーク形態が省略されている代わりに、ファイター形態の地形適応が高くなり運動性の高さがより生かされる形になっている。
 
;[[飛影]]
 
;[[飛影]]
:あり得ない程高い運動性を持ち、被弾する事の方が難しい。
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:スーパー系だがSサイズである。また、あり得ない程高い運動性を持ち、被弾する事の方が難しい。
 
;[[真・ゲッター2]]
 
;[[真・ゲッター2]]
:スーパー系にしては運動性がかなり高い。
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:スーパー系にしては運動性がかなり高い。本機に限らずゲッター2系は殆どの作品で[[分身]]を持つ。作品によっては加えて[[オープンゲット|完全回避能力]]を持つため、実際の回避率は数値以上。
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;[[ガンバルガー]] / [[グレートガンバルガー]]
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:こちらも[[忍者]]が操縦しているだけあってスーパー系とは思えないほどの回避を誇る。登場作品ではサイズが回避能力に影響しないことも味方して、超ミラクル合体後もサイズが上がるのにますます避けてくれる。
 
;[[ガーランド]] / [[プロトガーランド]]
 
;[[ガーランド]] / [[プロトガーランド]]
 
:サイズ:SSにして、運動性も自軍トップクラスを誇る。
 
:サイズ:SSにして、運動性も自軍トップクラスを誇る。
 
;[[テッカマンブレード]]
 
;[[テッカマンブレード]]
:運動性が高く、サイズ:SSも合わさり回避力が非常に高い。
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:運動性が高く、サイズ:SSも合わさり回避力が非常に高い。[[ブラスター化]]すればさらに運動性が高まる。
 
;[[ネリー・ブレン]]
 
;[[ネリー・ブレン]]
:ブレンパワード系代表機。
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:ブレンパワード系代表機。『[[スーパーロボット大戦J|J]]』では[[バイタルジャンプ|分身系能力]]も持つ。
 
;[[強化型レイズナー]] / [[レイズナーMk-II]]
 
;[[強化型レイズナー]] / [[レイズナーMk-II]]
:[[SPT]]系代表機。V-MAXにより更に運動性が上がる。
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:[[SPT]]系代表機。[[V-MAX]]により更に運動性が上がる。
 
;[[エルガイムMk-II]]
 
;[[エルガイムMk-II]]
 
:[[ヘビーメタル]]系代表機。後半主役機という事だけあり運動性は高い。
 
:[[ヘビーメタル]]系代表機。後半主役機という事だけあり運動性は高い。
 
;[[ARX-7 アーバレスト]]
 
;[[ARX-7 アーバレスト]]
:[[フルメタル・パニックシリーズ]]の前半主人公機。サイズSかつ[[分身]]持ちであるため回避率が非常に高い。
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:[[アーム・スレイブ]]の代表機であり、[[フルメタル・パニックシリーズ]]の前半主人公機。サイズSかつ[[分身]]持ち(携帯機シリーズのみ)であるため回避率が非常に高い。[[ラムダ・ドライバ]]起動で運動性が向上することも。
 
;[[ボン太くん]]
 
;[[ボン太くん]]
:[[フルメタル・パニック?ふもっふ]]に登場。サイズSSであることに加え、[[ARX-7 アーバレスト]]と改造段階を共有するため回避力が高い。
+
:[[フルメタル・パニック?ふもっふ]]』に登場。サイズSSであることに加え、[[ARX-7 アーバレスト]]と改造段階を共有するため回避力が高い。
 
;[[キングゲイナー]]
 
;[[キングゲイナー]]
 
:[[オーバーマン]]の代表機。サイズSかつ[[分身]]持ちで回避力が高い。
 
:[[オーバーマン]]の代表機。サイズSかつ[[分身]]持ちで回避力が高い。
 
;[[ニルヴァーシュ type ZERO]]
 
;[[ニルヴァーシュ type ZERO]]
:
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:[[LFO]]/[[KLF]]の代表機。同作中の殆どの機体はMサイズだが、一部の機体は[[ニルヴァーシュ_type_ZERO_spec-V|終盤にLサイズに変化]]、あるいは[[ターミナス_type_B303_SP|ブースターと合体したLサイズで加入]]するため回避率が若干低下する。
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;[[ダイターン3]]
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:並居るスーパーロボットの中でもかなり巨体の部類だが、原作で素早く華麗な動きをしていたこともあってか『[[Zシリーズ]]』以降において運動性を50も上げるカスタムボーナスを取得しており、並みのリアル系ユニットをも凌駕することがある。
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;[[ライト・スコープドッグ]]
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:[[キリコ・キュービィー]]の搭乗するスコープドッグ系統は全体的に運動性が高めの傾向にあるが、その中でもこのライト・スコープドッグは[[装甲]]を犠牲にしているだけあってかなりの運動性を有する。
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;[[ソードフィッシュII]]
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:[[カウボーイビバップ]]の主人公[[スパイク・スピーゲル]]の愛機。素の運動性もさることながらサイズSであることに加え[[空]]や[[宇宙]]の[[地形適応]]も高い。『[[スーパーロボット大戦T|T]]』ではパーツスロットが3つある上にスパイクの特殊スキル「アクロバット」で更なる上昇が見込めることから、自軍の中でも最上位の運動性および回避率を誇ることになる。
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<!-- == 関連する用語 == -->
 
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{{DEFAULTSORT:うんとうせい}}
 
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[[Category:能力]]
 
[[Category:能力]]
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