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112 バイト追加 、 2018年5月6日 (日) 21:05
「世界観の真実」がやたらと長いので、脚注追加と見出し3で区分け。「UX」だと部隊名と混同しやすいので『スパロボUX』を略しませんでした
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:「赤壁の戦い」での最終決戦の最中に「声」が響き、[[劉備ガンダム|劉備]]、[[関羽ガンダム|関羽]]、[[張飛ガンダム|張飛]]、[[孔明リ・ガズィ|孔明]]、[[孫権ガンダム|孫権]]、[[孫尚香ガーベラ|孫尚香]]、[[周瑜ヒャクシキ|周瑜]]、[[陸遜ゼータプラス|陸遜]]、[[曹操ガンダム|曹操]]、[[司馬懿サザビー|司馬懿]]が転移。さらに、この戦い以前に死亡したはずの[[呂布トールギス|呂布]]と[[貂蝉キュベレイ|貂蝉]]も出現している。
 
:「赤壁の戦い」での最終決戦の最中に「声」が響き、[[劉備ガンダム|劉備]]、[[関羽ガンダム|関羽]]、[[張飛ガンダム|張飛]]、[[孔明リ・ガズィ|孔明]]、[[孫権ガンダム|孫権]]、[[孫尚香ガーベラ|孫尚香]]、[[周瑜ヒャクシキ|周瑜]]、[[陸遜ゼータプラス|陸遜]]、[[曹操ガンダム|曹操]]、[[司馬懿サザビー|司馬懿]]が転移。さらに、この戦い以前に死亡したはずの[[呂布トールギス|呂布]]と[[貂蝉キュベレイ|貂蝉]]も出現している。
 
;未来世界
 
;未来世界
:「この世界」が辿る未来の姿。想像力の喪失によって人類が絶滅し、[[マキナ]]達が死を認識することで[[ヒトマキナ]]と進化した世界である。
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:『[[鉄のラインバレル (原作漫画版)]]』の世界で、「この世界」が辿る未来の姿。想像力の喪失によって人類が絶滅し、[[マキナ]]達が死を認識することで[[ヒトマキナ]]へと進化している。
:すなわち『[[鉄のラインバレル (原作漫画版)]]』の世界で、同作の登場人物はここの出身。このうち[[城崎天児]]は度重なる戦いで肉体を失っており、[[ラインバレル]]の電脳に脳を移植している。
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:[[加藤久嵩]]、[[中島宗美]]、[[菅原マサキ]]、[[城崎絵美]][[城崎天児]]はここの出身。このうち天児は度重なる戦いで肉体を失っており、[[ラインバレル]]の電脳に脳を移植している。
 
;『[[電脳戦機バーチャロンシリーズ]]』の世界、そしてどこかの世界
 
;『[[電脳戦機バーチャロンシリーズ]]』の世界、そしてどこかの世界
 
:[[奇械島]]での粒子加速炉消失事故の際、増幅された意志と入れ替わりに引っ張られた意志が存在している。多くの者はそれが[[フェイ・イェンHD]]だと認識している。しかし、実際に呼ばれたのは「どこかの世界」の電脳から呼ばれたボーカロイド・[[初音ミク]]であり、その彼女が歌でオリジナルフェイ・イェンことファイユーヴを導き、融合する形で実体化したのがHDである。
 
:[[奇械島]]での粒子加速炉消失事故の際、増幅された意志と入れ替わりに引っ張られた意志が存在している。多くの者はそれが[[フェイ・イェンHD]]だと認識している。しかし、実際に呼ばれたのは「どこかの世界」の電脳から呼ばれたボーカロイド・[[初音ミク]]であり、その彼女が歌でオリジナルフェイ・イェンことファイユーヴを導き、融合する形で実体化したのがHDである。
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:
 
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;[[アルヴィス]]
 
;[[アルヴィス]]
:[[竜宮島]]にて、[[フェストゥム]]への対策を進めている組織。オーブ軍やザフトもこれに呼応する形で[[モビルスーツ]]の開発を励行。このため、本作のモビルスーツは対フェストゥム用兵器としての側面を持っている。
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:[[竜宮島]]にて[[フェストゥム]]への対策を進めている組織。オーブ軍やザフトもこれに呼応する形で[[モビルスーツ]]の開発を励行。このため、本作のモビルスーツは対フェストゥム用兵器としての側面を持っている。
 
;[[人類軍]]
 
;[[人類軍]]
 
:ハザード・パシャの提言で創設。ハザード自身はその議決の場で背任が発覚して逮捕されたが、議案自体は内容を大幅に変更する形で可決されている。
 
:ハザード・パシャの提言で創設。ハザード自身はその議決の場で背任が発覚して逮捕されたが、議案自体は内容を大幅に変更する形で可決されている。
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== 世界観の真実 ==
 
== 世界観の真実 ==
実際には、上記の「別世界」とは、そもそも並行世界でも未来でもない。すべて'''この世界が辿るであろう、未来の可能性を実際に辿り、そして滅びた過去の宇宙'''なのである。なお、上記では『聖戦士ダンバイン』の世界を独立して記述したが、実際には『鉄のラインバレル (原作漫画版)』の未来世界と直接つながっている(『聖戦士ダンバイン』の戦乱が終結した後で想像力の喪失によって人類が絶滅、ヒトマキナが出現した)事が示唆されている。それを踏まえた上で起きた事象を並べると、このようになる。
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実際には、上記の「別世界」とは、そもそも並行世界でも未来でもない。すべて'''「この世界」が辿るであろう、未来の可能性を実際に辿り、そして滅びた過去の宇宙'''なのである。なお、上記では『聖戦士ダンバイン』の世界を独立して記述したが、実際には『鉄のラインバレル (原作漫画版)』の未来世界と直接つながっている<ref>『聖戦士ダンバイン』の戦乱が終結した後で想像力の喪失によって人類が絶滅、ヒトマキナが出現した。</ref>ことが示唆されている。
    
邪神ナイアルラトホテップは、「アザトースの庭」を解放すべく、世界そのものに在る仕掛けを施した。それは、目的の達成……即ち、邪神の封じられた宇宙そのものであるシャイニング・トラペゾヘドロンが二つ同時に現れるまで、同じ戦いを同じようにループさせる、というものであった。
 
邪神ナイアルラトホテップは、「アザトースの庭」を解放すべく、世界そのものに在る仕掛けを施した。それは、目的の達成……即ち、邪神の封じられた宇宙そのものであるシャイニング・トラペゾヘドロンが二つ同時に現れるまで、同じ戦いを同じようにループさせる、というものであった。
   −
その結果、この世界は、未来が幾重にも分岐する(宇宙が滅んでは生まれ別の分岐を辿りまた滅びる)⇒分岐した未来(積み重ねられた過去)の住人達が「声」を聴き、「始まり」であるこの世界、より正確には'''その宇宙が滅んだあとの、次の宇宙の、「始まり」に当たる時代'''に転移する⇒集い、戦う⇒トラペゾヘドロンが揃わなければ、また分岐⇒再び結集……と、同じ物語を延々繰り返すようになってしまった。
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その結果、
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#未来が幾重にも分岐する(宇宙が滅んでは生まれ別の分岐を辿りまた滅びる)
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#分岐した未来(積み重ねられた過去)の住人達が「声」を聴き、「始まり」であるこの世界、より正確には'''その宇宙が滅んだあとの、次の宇宙の、「始まり」に当たる時代'''に転移する
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#集い、戦う
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#トラペゾヘドロンが揃わなければ、また分岐
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#再び結集
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……と、この世界は同じ物語を延々繰り返すようになってしまった。
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これは、そこに生きた人物達の行動にも言える。
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=== リチャードの行動 ===
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これは、そこに生きた人物達の行動にも当てはまる。
   −
200年前、[[リチャード・クルーガー|リチャード]]は[[ノーヴル・ディラン|ノーヴル]]の主導した粒子加速炉の実験にテストパイロットとして参加していた。しかし、加速炉は増幅する「意志」の力を制御しきれず暴走、リチャードとノーヴルは未来世界へと飛ばされてしまった。その世界で再会した二人だが、人類は絶滅し、世界を救うことは出来なかった。そのためノーヴルは、レプトン・ベクトラーの同期によって疑似的にヨグ=ソトースの門を造り出し、リチャードを次の宇宙へと送り出した。この時にリチャードが連れていたのが、ノーヴルが新たに生み出した命・[[サヤ・クルーガー|サヤ]]であった。
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200年前、[[リチャード・クルーガー]]は[[ノーヴル・ディラン]]の主導した粒子加速炉の実験にテストパイロットとして参加していた。しかし、加速炉は増幅する「意志」の力を制御しきれず暴走、リチャードとノーヴルは未来世界へと飛ばされてしまった。その世界で再会した二人だが、人類は絶滅し、世界を救うことは出来なかった。そのためノーヴルは、レプトン・ベクトラーの同期によって疑似的にヨグ=ソトースの門を造り出し、リチャードを次の宇宙へと送り出した。この時にリチャードが連れていたのが、ノーヴルが新たに生み出した命・[[サヤ・クルーガー]]であった。
    
これだと第31話・第32話で明かされた行動が矛盾して来るが、これについてはこう説明することが出来る。
 
これだと第31話・第32話で明かされた行動が矛盾して来るが、これについてはこう説明することが出来る。
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つまり、本編の時代の200年前に暴走に巻き込まれたリチャードは未来へと飛ばされており、本編の時代には既に存在しない。本編でアーニーが出会ったリチャードは、ノーヴルによって前の宇宙からサヤと共に跳んで来た存在だった、ということである。
 
つまり、本編の時代の200年前に暴走に巻き込まれたリチャードは未来へと飛ばされており、本編の時代には既に存在しない。本編でアーニーが出会ったリチャードは、ノーヴルによって前の宇宙からサヤと共に跳んで来た存在だった、ということである。
   −
なお、作中ではほとんど触れられていないが、リチャードが「未来の過去」でノーヴルと再会するつもりだったこととライオットの発展形であるヴィジャーヤに未来の技術である同期臨界が実装されていることからすると、前の宇宙から飛んできたリチャードはストーリー開始以前に一度ノーヴルに会って「過去の未来」の情報を授けている可能性がある。ただし、作中ではノーヴルが一体どのようにして200年前と現在と人類絶滅後の3つの時代に存在しているか明かされないので、確実な推測とはいえない(少なくとも何らかの方法でユガを飛び越えているのは確実なので、あるいはオルフェス・ライラスのデータをもとに自ら作り上げた可能性もある)。
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なお、作中ではほとんど触れられていないが、リチャードが「未来の過去」でノーヴルと再会するつもりだったことと、ライオットの発展形である[[ヴィジャーヤ]]に未来の技術である同期臨界が実装されていることからすると、前の宇宙から飛んできたリチャードはストーリー開始以前に一度ノーヴルに会って「過去の未来」の情報を授けている可能性がある。ただし、作中ではノーヴルが一体どのようにして200年前と現在と人類絶滅後の3つの時代に存在しているか明かされないので、確実な推測とはいえない。<ref>少なくとも何らかの方法でユガを飛び越えているのは確実なので、あるいはオルフェス・ライラスのデータをもとに自ら作り上げた可能性もある。</ref>
    
しかし、何度も何度も同じループを繰り返す内、そこに生きた者達の「意志」は可能性となって積み重なり、何億回目かのループにおいていくつかのイレギュラーを生み出した。その一つが[[ヒーローマン]]である。また、このループにおいては、リチャードが未来へと飛ばされた際、入れ替わりに別の世界から一つの意志を呼び込んでいた。その意志たる電脳の歌姫・[[初音ミク]]は、さらに別の世界からバーチャロイド・ファイユーヴを呼び込み、融合する形で実体化。結果として現れたのが[[フェイ・イェンHD]]である。
 
しかし、何度も何度も同じループを繰り返す内、そこに生きた者達の「意志」は可能性となって積み重なり、何億回目かのループにおいていくつかのイレギュラーを生み出した。その一つが[[ヒーローマン]]である。また、このループにおいては、リチャードが未来へと飛ばされた際、入れ替わりに別の世界から一つの意志を呼び込んでいた。その意志たる電脳の歌姫・[[初音ミク]]は、さらに別の世界からバーチャロイド・ファイユーヴを呼び込み、融合する形で実体化。結果として現れたのが[[フェイ・イェンHD]]である。
   −
これらイレギュラーの存在と、別のループで旧神となった[[大十字九郎|九郎]]の干渉により、ナイアの組み立てたシナリオは崩壊、[[マスターテリオン]]ごとユガの外側へ放逐されることとなった。
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これらイレギュラーの存在と、別のループで旧神となった[[大十字九郎]]の干渉により、ナイアの組み立てたシナリオは崩壊、[[マスターテリオン]]ごとユガの外側へ放逐されることとなった。
    
………と、ここまでは真実の一端である。
 
………と、ここまでは真実の一端である。
   −
=== 「スーパーロボット大戦UX」の真実 ===
+
=== 『スパロボUX』の真実 ===
 +
さらなる真相は、'''実はループを仕組んだナイア自身もまた、無限輪廻に組み込まれた一人に過ぎなかった'''、というものである。というのは、エンディングにおいて、三璃紗に伝わる「G記」を、この世界に残った司馬懿が書いたものである、という事実が明かされたことにある。この「G記」には、本編のラスボスである[[カリ・ユガ]]が「ジョカ」という名で記されている。そのカリ・ユガは、結局のところナイアの企みの後始末に現れているため、'''本編以前のいつかのループでも、[[アルティメット・クロス]](以下UX)はカリ・ユガと戦っている=ナイアの企みは本編以前のいつかにも行われ、頓挫している'''ということになるからである。そして、また遠い未来の果てにナイアがループを仕込み、ノーヴルがそれを砕くための仕込みを行う、という流れが再開する。
   −
さらなる真相は、'''実はループを仕組んだナイア自身もまた、無限輪廻に組み込まれた一人に過ぎなかった'''、というものである。というのは、エンディングにおいて、三璃紗に伝わる『G記』を、この世界に残った司馬懿が書いたものである、という事実が明かされたことにある。このG記には、本編のラスボスである[[カリ・ユガ]]が「ジョカ」という名で記されている。そのカリ・ユガは、結局のところナイアの企みの後始末に現れているため、'''本編以前のいつかのループでも、UXはカリ・ユガと戦っている=ナイアの企みは本編以前のいつかにも行われ、頓挫している'''ということになるからである。そして、また遠い未来の果てにナイアがループを仕込み、ノーヴルがそれを砕くための仕込みを行う、という流れが再開する。
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つまり、本作の世界はナイアの企みと、それによるループさえも一つの事象として無限に廻っているメビウスの輪である、ということである。言い換えれば、ナイアとその行動については'''「物語の世界そのものを変えようとしたが、本人が物語の登場人物であるため、その行動自体が物語の筋書に沿ったものであった」'''ということになる。
 
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つまり、UXの世界はナイアの企みとそれによるループさえも一つの事象として無限に廻っているメビウスの輪である、ということである。言い換えれば、ナイアとその行動については'''「物語の世界そのものを変えようとしたが、本人が物語の登場人物であるため、その行動自体が物語の筋書に沿ったものであった」'''ということになる。
      
無論この中には、本編と同じ展開を迎えたループばかりではなく、たとえばUXが敗北したり、スクラッグがいなかったり、あるいはアーニーがアーカムシティで死に、ジンがUXにいる可能性も存在している。
 
無論この中には、本編と同じ展開を迎えたループばかりではなく、たとえばUXが敗北したり、スクラッグがいなかったり、あるいはアーニーがアーカムシティで死に、ジンがUXにいる可能性も存在している。
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ここで注目すべきは、本来UXにいるはずのない人間達である。この世界はループしているとはいえ、またそこにいる面子が同じとはいえ、繰り広げられる物語が同じとは限らない(原作の通りに推移した、あるいは原作の元になった作品通りに推移した展開もある、という話。少なくともどこかのループで九郎とアルが旧神となっている事は確定しており、どこかのループでミシェルが死亡した事は示唆されている)。それら少しずつ違う物語を繰り返す中で可能性が積み重ねられていき、あるループにおいてそれは新しい運命を選択できるほどに高められることになった。
 
ここで注目すべきは、本来UXにいるはずのない人間達である。この世界はループしているとはいえ、またそこにいる面子が同じとはいえ、繰り広げられる物語が同じとは限らない(原作の通りに推移した、あるいは原作の元になった作品通りに推移した展開もある、という話。少なくともどこかのループで九郎とアルが旧神となっている事は確定しており、どこかのループでミシェルが死亡した事は示唆されている)。それら少しずつ違う物語を繰り返す中で可能性が積み重ねられていき、あるループにおいてそれは新しい運命を選択できるほどに高められることになった。
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これによって生き残り、最後の戦いに参加したのが[[羽佐間翔子|翔子]]であり、[[バーン・バニングス|バーン]]であり、[[シンジロウ・サコミズ|サコミズ]]であり、[[呂布トールギス|呂布]]であり、[[ブレラ・スターン|ブレラ]]なのである(ただし、ブレラに関しては[[マクロスF|ミシェルが死亡したループの存在]]を考えると元々生存したループが存在した可能性が高い)。無論、選択の結果命を落とした可能性もある。また、周回で維持される隠し要素のフラグは「過去のループで生存・参戦した可能性の魂の記憶」が呼び起こされた結果と言える。
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これによって生き残り、最後の戦いに参加したのが[[羽佐間翔子]]であり、[[バーン・バニングス]]であり、[[シンジロウ・サコミズ]]であり、[[呂布トールギス]]であり、[[ブレラ・スターン]]<ref>ただし、ブレラに関しては[[マクロスF|ミシェルが死亡したループの存在]]を考えると元々生存したループが存在した可能性が高い。</ref>なのである。無論、選択の結果命を落とした可能性もある。また、周回で維持される隠し要素のフラグは「過去のループで生存・参戦した可能性の魂の記憶」が呼び起こされた結果と言える。
    
そして、ループの結果これらの可能性が宇宙を圧迫しすぎたため、次のループへの突入が困難になった場合、それを一度リセットするためにカリ・ユガが現れるのである。ちなみにこの状態に陥った場合、ノーヴルはナイアの企みをカウンターする傍ら、膨れ上がった可能性を一つに収束させるべく暗躍することになる(本編で見られるのはまさにこの展開)。結局、それを知るノーヴルが何者なのかは依然謎のままだが(少なくとも神のような超越者ではなく、作中では何億回もの輪廻の中でトライ&エラーを繰り返す事で真理に近づいて行ったと推測されている)。
 
そして、ループの結果これらの可能性が宇宙を圧迫しすぎたため、次のループへの突入が困難になった場合、それを一度リセットするためにカリ・ユガが現れるのである。ちなみにこの状態に陥った場合、ノーヴルはナイアの企みをカウンターする傍ら、膨れ上がった可能性を一つに収束させるべく暗躍することになる(本編で見られるのはまさにこの展開)。結局、それを知るノーヴルが何者なのかは依然謎のままだが(少なくとも神のような超越者ではなく、作中では何億回もの輪廻の中でトライ&エラーを繰り返す事で真理に近づいて行ったと推測されている)。
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またこの事実から、周回プレイの際に登場するキャラクターたちは'''同一人物ではなく、並行同位体である'''という事実が見える。さらに、周回プレイが世界観の一つであり且つ一つのデータ上のキャラでも並行同位体たりうるということは、別周回のデータと他プレイヤーのデータとに境界線がなくなる。この点から拡大解釈をすると'''プレイヤー一人一人が見ているキャラすら全て並行同位体'''であるとすら言える(通ったルート・隠しキャラが仲間になる順序・キャラや機体の強化具合、主人公機の名前、果ては戦闘マップにおける行動の順番やフォーメーション、戦術、指揮官/応援役、敵を倒す順番など、スパロボにおいてはあらゆる要素がプレイヤー次第なので)。極端な話、我々のいる'''現実世界も本作の参戦作品の一つ'''ということになる。この場合、フェイの中にいる「彼女」がその登場キャラになるのだろうか。
 
またこの事実から、周回プレイの際に登場するキャラクターたちは'''同一人物ではなく、並行同位体である'''という事実が見える。さらに、周回プレイが世界観の一つであり且つ一つのデータ上のキャラでも並行同位体たりうるということは、別周回のデータと他プレイヤーのデータとに境界線がなくなる。この点から拡大解釈をすると'''プレイヤー一人一人が見ているキャラすら全て並行同位体'''であるとすら言える(通ったルート・隠しキャラが仲間になる順序・キャラや機体の強化具合、主人公機の名前、果ては戦闘マップにおける行動の順番やフォーメーション、戦術、指揮官/応援役、敵を倒す順番など、スパロボにおいてはあらゆる要素がプレイヤー次第なので)。極端な話、我々のいる'''現実世界も本作の参戦作品の一つ'''ということになる。この場合、フェイの中にいる「彼女」がその登場キャラになるのだろうか。
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本作がUX世界をゲーム機を介して観測しているもので「プレイごとの差異=平行世界の別人」という考えで行くと、データをロードするとロード前のUX世界はプレイヤーの手を離れ、ロード後から新たに分岐した世界をプレイヤーが観測する、という形になると思われる。こうなると、もはやロード前の世界がどうなったのか、確認する術は一切ないだろう。つまり、UX世界は現実世界を含めて完全な一本道であり、過去に巻き戻ってやり直そうなどという神じみたことが一切許されないのである。『'''「事象の観測者」というUX世界から見てほぼ絶対的な存在であるプレイヤーの力を持ってしても、ゲーム的な限界以外にもどうにもならないことがある'''』という一点だけ見てもとんでもないシナリオであると言える。
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本作が『スパロボUX』の世界をゲーム機を介して観測しているもので「プレイごとの差異=平行世界の別人」という考えで行くと、データをロードするとロード前のUX世界はプレイヤーの手を離れ、ロード後から新たに分岐した世界をプレイヤーが観測する、という形になると思われる。こうなると、もはやロード前の世界がどうなったのか、確認する術は一切ないだろう。つまり、UX世界は現実世界を含めて完全な一本道であり、過去に巻き戻ってやり直そうなどという神じみたことが一切許されないのである。『'''「事象の観測者」というUX世界から見てほぼ絶対的な存在であるプレイヤーの力を持ってしても、ゲーム的な限界以外にもどうにもならないことがある'''』という一点だけ見てもとんでもないシナリオであると言える。
    
では、一番最初にクリアした人の『G記』に記されている「ジョカ」は誰のプレイのものかと言えば言ってしまえばスタッフのものであり、G記とは即ちゲームシナリオそのものであり、この大々的なループを作った真の黒幕は'''ゲームクリエイター'''ということになる(身も蓋もない話だが確かにその通りである)。実際、本当の神であるナイアやカリ・ユガすら巻き込めるとしたら、その上をゆく「造物主」、UX世界の創造主しかいない。そしてこの認識に基づけば、我々'''ゲームプレイヤー'''もまた、創造主と同じ世界の視点を持っているがゆえにナイアやカリ・ユガを超える力があるともいえる。逆に言えば、プレイ開始前の世界はプレイヤーが介入しなかったが故に破滅したとも取れる。そして、現実世界(ボーカロイド)と物語世界(バーチャロイド)の双方の要素を持つフェイ・イェンHDがUX世界に召喚されたことが、ゲームプレイヤーがこの世界に干渉できるようになった扉が開いたのだと見ることができるのかも知れない。ゆえに第51話でナイアがフェイを究極のイレギュラーにして元凶と畏怖したのである。造物主クラスの存在から万能S級フラグクラッシャーが投入されたとあればそういうリアクションも仕方がない。
 
では、一番最初にクリアした人の『G記』に記されている「ジョカ」は誰のプレイのものかと言えば言ってしまえばスタッフのものであり、G記とは即ちゲームシナリオそのものであり、この大々的なループを作った真の黒幕は'''ゲームクリエイター'''ということになる(身も蓋もない話だが確かにその通りである)。実際、本当の神であるナイアやカリ・ユガすら巻き込めるとしたら、その上をゆく「造物主」、UX世界の創造主しかいない。そしてこの認識に基づけば、我々'''ゲームプレイヤー'''もまた、創造主と同じ世界の視点を持っているがゆえにナイアやカリ・ユガを超える力があるともいえる。逆に言えば、プレイ開始前の世界はプレイヤーが介入しなかったが故に破滅したとも取れる。そして、現実世界(ボーカロイド)と物語世界(バーチャロイド)の双方の要素を持つフェイ・イェンHDがUX世界に召喚されたことが、ゲームプレイヤーがこの世界に干渉できるようになった扉が開いたのだと見ることができるのかも知れない。ゆえに第51話でナイアがフェイを究極のイレギュラーにして元凶と畏怖したのである。造物主クラスの存在から万能S級フラグクラッシャーが投入されたとあればそういうリアクションも仕方がない。
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ちなみに、孔明が終盤で「並列世界など存在しなかった」と言ってはいるが、これは「ショウ達や久嵩の出身世界など、並列世界だと思われていたのが実はそうではなかった」という意味であり、他のシリーズとは間違いなく並列世界の関係にある。また、フェイ・イェンHDが実体化しているという時点で、並行世界が存在する事は確定(詳細は[[バーチャロイド]]のリバースコンバート現象に関する記述を参照)する。
 
ちなみに、孔明が終盤で「並列世界など存在しなかった」と言ってはいるが、これは「ショウ達や久嵩の出身世界など、並列世界だと思われていたのが実はそうではなかった」という意味であり、他のシリーズとは間違いなく並列世界の関係にある。また、フェイ・イェンHDが実体化しているという時点で、並行世界が存在する事は確定(詳細は[[バーチャロイド]]のリバースコンバート現象に関する記述を参照)する。
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ここまで複雑な設定になった理由の一つは、世界観トリックの基本が『[[機神咆吼デモンベイン]]』の原作に当たる『斬魔大聖デモンベイン』の設定を使用していることである(このゲームでは、世界が何度も同じループを繰り返している)。
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ここまで複雑な設定になった理由の一つは、世界観トリックの基本が『[[機神咆吼デモンベイン]]』の原作に当たる『斬魔大聖デモンベイン』の設定を使用していることである。同作では、世界が何度も同じループを繰り返している。
    
またこれに付随する形で見えて来るのが、'''プレイヤーが知らないだけで、実は考え得る全ての物語がループの中に再現されていた可能性がある'''という事実である。
 
またこれに付随する形で見えて来るのが、'''プレイヤーが知らないだけで、実は考え得る全ての物語がループの中に再現されていた可能性がある'''という事実である。
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このように、本作の世界観は「周回プレイとそれに伴う各種要素の引き継ぎ」「プレイヤーごとのプレイスタイルの違い」というメタ的な視点を物語の登場人物の視点で解釈し、シナリオ設定の根幹に取り込んだ異色の構成となっている。また、終盤で言及される「死、あるいは敗北の歴史」とは、この視点で言えば'''敗北条件を満たして全滅した場合の記録'''とも言える。
 
このように、本作の世界観は「周回プレイとそれに伴う各種要素の引き継ぎ」「プレイヤーごとのプレイスタイルの違い」というメタ的な視点を物語の登場人物の視点で解釈し、シナリオ設定の根幹に取り込んだ異色の構成となっている。また、終盤で言及される「死、あるいは敗北の歴史」とは、この視点で言えば'''敗北条件を満たして全滅した場合の記録'''とも言える。
   −
余談で述べているようにZの世界観とよく似ているが、違うのは、あちらが最終的にループを断ち切ったのに対し、こちらは'''ループを維持するために最終決戦が行われる'''という部分(Zの方はループの継ぎ目に泥沼の戦争があるため致し方ないが)。
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『[[スーパーロボット大戦Z]]』の世界観とよく似ているが、あちらが最終的にループを断ち切ったのに対し、こちらは'''ループを維持するための最終決戦'''<ref>『Z』の方はループの継ぎ目に泥沼の戦争があるため致し方ない。</ref>であることが大きく違う。
   −
このようにUXの世界観はシリーズ恒例の並行世界論に加え、「スパロボというゲームの構造」をそのまま流用した特殊なものとなっているため、キーキャラクター達の行動もある程度メタ的に言いかえることが出来る。それで言うと各陣営の行動及び立ち位置は、
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=== まとめ ===
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このように『スパロボUX』の世界観はシリーズ恒例の[[並行世界]]論に加え、「スパロボというゲームの流れやプレイスタイル」をそのまま世界観の構造へと落とし込んだ特殊なものとなっているため、キーキャラクター達の行動もある程度メタ的に言いかえることが出来る。それで言うと各陣営の行動及び立ち位置は、
    
*[[ナイア]]⇒トラペゾヘドロンが揃うまでループ(クリアまで全滅プレイを繰り返し。本人の性格含めてかなりの邪道プレイ。しかもセーブ欄を使えるだけ使っている状態のため、カリ・ユガがプレイできない状態に。なお、本作の隠しキャラの多くはフラグの一つが内部撃墜数判定であるため、ランカスレイヤーやインスマウスで撃墜数を稼ぎまくったプレイヤーがこれにあたると言えなくもない)
 
*[[ナイア]]⇒トラペゾヘドロンが揃うまでループ(クリアまで全滅プレイを繰り返し。本人の性格含めてかなりの邪道プレイ。しかもセーブ欄を使えるだけ使っている状態のため、カリ・ユガがプレイできない状態に。なお、本作の隠しキャラの多くはフラグの一つが内部撃墜数判定であるため、ランカスレイヤーやインスマウスで撃墜数を稼ぎまくったプレイヤーがこれにあたると言えなくもない)
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== 余談 ==
 
== 余談 ==
 
*本作の動力炉である粒子加速炉で使用されている粒子と言うのは、陽子や中性子など「量子」に分類される素粒子である。量子力学において、「シュレーディンガーの猫」と言う話で語られるように、量子の状態は観測されるまで確定しないという解釈が存在する。つまり、誰かが「ある事象が存在しないこと」を認識するまでは、その事象は存在しているかいないかは非常に曖昧な状態であり、どんなあり得ない可能性も万が一に存在しうるというものである。<br/>これは、数多の可能性が交錯し観測次第で様々に形を変える本作の世界観にも当てはまっている(上述のループの話に置き換えると、誰かが「そのストーリーは存在しない」と確認しない限り、想像されうる全てのストーリーがUXの世界に有り得ることになる)。そのため、粒子加速炉は本作にふさわしい動力炉だと言える。なお、科学的に「絶対に存在しない」ことを証明することはまず不可能(例えば地球にないとしても宇宙のどこかにあるかも、と範囲を無限に拡大できるため)。ちなみに、量子力学では並行世界の話題もあったりする。
 
*本作の動力炉である粒子加速炉で使用されている粒子と言うのは、陽子や中性子など「量子」に分類される素粒子である。量子力学において、「シュレーディンガーの猫」と言う話で語られるように、量子の状態は観測されるまで確定しないという解釈が存在する。つまり、誰かが「ある事象が存在しないこと」を認識するまでは、その事象は存在しているかいないかは非常に曖昧な状態であり、どんなあり得ない可能性も万が一に存在しうるというものである。<br/>これは、数多の可能性が交錯し観測次第で様々に形を変える本作の世界観にも当てはまっている(上述のループの話に置き換えると、誰かが「そのストーリーは存在しない」と確認しない限り、想像されうる全てのストーリーがUXの世界に有り得ることになる)。そのため、粒子加速炉は本作にふさわしい動力炉だと言える。なお、科学的に「絶対に存在しない」ことを証明することはまず不可能(例えば地球にないとしても宇宙のどこかにあるかも、と範囲を無限に拡大できるため)。ちなみに、量子力学では並行世界の話題もあったりする。
*ファンの間では「[[初音ミク]]は我々の住む現実世界からやって来た」とみなすのが通例だが、『[[宇宙をかける少女]]』のように初音ミクやボーカロイドが存在する設定(もしくは外部出演)がある作品は少なくない。あくまで「現実世界も例外ではない」だけで確定してないことに注意。
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*ファンの間で「[[初音ミク]]は我々の住む現実世界からやって来た」とみなされることがあるが、『[[宇宙をかける少女]]』のように初音ミクやボーカロイドが存在する設定(もしくは外部出演)がある作品は少なくない。あくまで「現実世界も例外ではない」だけで確定してないことに注意。
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== 脚注 ==
 
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[[Category:世界観|UX]]
 
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[[Category:スーパーロボット大戦UX]]
 
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