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現[[聖インサラウム王国]]の統治者。先王キング・インサラウム72世の一人息子であり、即位行儀は行われないまま、事実上の統治者となっている。
 
現[[聖インサラウム王国]]の統治者。先王キング・インサラウム72世の一人息子であり、即位行儀は行われないまま、事実上の統治者となっている。
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温厚で思慮深い性格で、思いやりに溢れる人柄から民の信頼を集めていた。だが、その反面弱気な一面が強く、インサラウム壊滅後はアンブローンの専横を許すことになってしまった。
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温厚で思慮深い[[性格]]で、思いやりに溢れる人柄から民の信頼を集めていた。だが、その反面弱気な一面が強く、インサラウム壊滅後は[[アンブローン・ジウス|アンブローン]]の専横を許すことになってしまった。王族として武芸も一通り学んでおり、腕は立つのだが、生来の優しさが足を引っ張り実戦は大の苦手。多元世界への侵攻後もそれは変わらず、聖王機で前線に出たはいいが一撃喰らっただけで逃げ帰ったり、アンブローンの強硬意見を全く跳ね返せなかったりと、情けない一面ばかりが目立っていた。
王族として武芸も一通り学んでおり、腕は立つのだが、生来の優しさが足を引っ張り実戦は大の苦手。多元世界への侵攻後もそれは変わらず、聖王機で前線に出たはいいが一撃喰らっただけで逃げ帰ったり、アンブローンの強硬意見を全く跳ね返せなかったりと、情けない一面ばかりが目立っていた。
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そのためウェインからは完全に侮られ、客分待遇のマリリンからも半ば呆れられていたが、信を置いていたジェラウドの死と、その最期の言葉によって自身を見つめ直し、迷いながらも奮起。次元科学という禁忌に踏み込み、そのために自分を亡き者にしようとしていたアンブローンを問い質し、全てを聞いたうえでそれを許し、さらなる貢献を命じる。さらに、ジェラウドの推薦により、ウェインをナイトオブナイツに任じ、自身も積極策に転向。必要とあらば聖王機を駆る事も辞さず、インサラウムのために立ち上がった。威厳と自信、そして自負を強めたユーサーの姿は、面従腹背だったアンブローンや反発されていたウェインに信頼と忠誠を抱かせ、自己中心を絵にかいたようなマリリンですら力を尽くすことを惜しまないほどのカリスマに満ちていた。
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そのため[[ウェイン・リプテール|ウェイン]]からは完全に侮られ、客分待遇の[[マリリン・キャット]]からも半ば呆れられていたが、信を置いていた[[ジェラウド・ガルス・バンテール|ジェラウド]]の死と、その最期の言葉によって自身を見つめ直し、迷いながらも奮起。次元科学という禁忌に踏み込み、そのために自分を亡き者にしようとしていたアンブローンを問い質し、全てを聞いたうえでそれを許し、さらなる貢献を命じる。さらに、ジェラウドの推薦により、ウェインをナイトオブナイツに任じ、自身も積極策に転向。必要とあらば聖王機を駆る事も辞さず、インサラウムのために立ち上がった。威厳と自信、そして自負を強めたユーサーの姿は、面従腹背だったアンブローンや反発されていたウェインに信頼と忠誠を抱かせ、自己中心を絵にかいたようなマリリンですら力を尽くすことを惜しまないほどのカリスマに満ちていた。
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そして、彼にとってもう一つの転機は、旧王都でのジ・インサーの覚醒だった。宝剣コールブランドを抜き放った彼は、聖王機の動力であったスフィア「尽きぬ水瓶」のリアクターとして覚醒したのである。その際現れたアイムから王国壊滅の真相を聞かされたユーサーは、その戦いでウェインを失ったものの歩むことを止めはせず、聖王機で前線に立ち続けた。そして、エリア11での決戦の際、アサキムによって無力化されたアイムを討滅。祖国の仇を討ち、心ならずもスフィア「偽りの黒羊」を手にする。
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そして、彼にとってもう一つの転機は、旧王都での[[聖王機ジ・インサー|ジ・インサー]]の[[覚醒]]だった。宝剣コールブランドを抜き放った彼は、聖王機の[[動力]]であった[[スフィア]]「尽きぬ水瓶」の[[スフィア・リアクター|リアクター]]として覚醒したのである。その際現れた[[アイム・ライアード|アイム]]から王国壊滅の真相を聞かされたユーサーは、その戦いでウェインを失ったものの歩むことを止めはせず、聖王機で前線に立ち続けた。そして、エリア11での決戦の際、[[アサキム・ドーウィン]]によって無力化されたアイムを討滅。祖国の仇を討ち、心ならずもスフィア「偽りの黒羊」を手にする。
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火星でのZEXISとの決戦では、かつての優しさをかなぐり捨てたような暴君と化し、黒の騎士団ルートにおいては祖国を滅ぼしたガイオウを招き入れて聖王に即位させるという背徳行為まで行い、アークセイバーから離反され、次元獣のみを伴に挑み、敗れることになる。しかし、それはユーサーの思惑通りであった。インサラウムの民たちに安息の地を与えることを目指したユーサーだったが、その「民たち」の中には自分は含まれていなかった。侵略者であるインサラウム。その民達を蟠りなく受け入れさせるため、自身を「インサラウムを戦いに導き、祖国を侵略した破界の王に魂を売り渡して民を苦しめた暴君」としてZEXISに討たせることで、侵略者に対する怒りと憎しみを一身に背負ったまま死んで行くことを求めたのである。
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[[火星]]での[[ZEXIS]]との決戦では、かつての優しさをかなぐり捨てたような暴君と化し、黒の騎士団ルートにおいては祖国を滅ぼした[[ガイオウ]]を招き入れて聖王に即位させるという背徳行為まで行い、[[アークセイバー]]から離反され、[[次元獣]]のみを伴に挑み、敗れることになる。しかし、それはユーサーの思惑通りであった。インサラウムの民たちに安息の地を与えることを目指したユーサーだったが、その「民たち」の中には自分は含まれていなかった。侵略者であるインサラウム、その民達を蟠りなく受け入れさせるため、自身を「'''インサラウムを戦いに導き、祖国を侵略した破界の王に魂を売り渡して民を苦しめた暴君'''」としてZEXISに討たせることで、侵略者に対する怒りと憎しみを一身に背負ったまま死んで行くことを求めたのである。
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その目論見は見事に当たり、ユーサーは民を踏み躙った為政者として討たれる。黒の騎士団ルートでは、全てを明かした彼は、ガイオウの一撃、そして機会を待っていたアサキムの襲撃によって満身創痍になりながらも、クロウらと共にスフィアの力で火星のZONEにアサキムを封印。自身も聖王機の爆発の中に消え、散って行ったアークセイバーや民達のもとへ還って行った。
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その目論見は見事に当たり、ユーサーは民を踏み躙った為政者として討たれる。黒の騎士団ルートでは、全てを明かした彼は、ガイオウの一撃、そして機会を待っていたアサキムの襲撃によって満身創痍になりながらも、[[クロウ・ブルースト|クロウ]]らと共にスフィアの力で火星の[[ZONE]]にアサキムを封印。自身も聖王機の爆発の中に消え、散って行ったアークセイバーや民達のもとへ還って行った。
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命を賭したこの演技にほとんどの人間が(ゼロ・レクイエムルートでは全く同じ発想で「ゼロ・レクイエム」を行ったルルーシュですら)気づかなかったのは、「偽りの黒羊」の力によるものである。皮肉なことに、インサラウムの民に新天地を与える助けとなったのは、亡国の黒幕である仇敵の力だった。なお、「暴君」の姿が「真実」であるならば、彼が持つ2つのスフィアはその力を発揮できないため、倒すまでもなくその真意を見極めることは可能である。事実、「偽りの黒羊」の力があっても、何人かの人間はその真意に勘付いていた。
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命を賭したこの演技にほとんどの人間が(ゼロ・レクイエムルートでは全く同じ発想で「ゼロ・レクイエム」を行った[[ルルーシュ・ランペルージ|ルルーシュ]]ですら)気づかなかったのは、「偽りの黒羊」の力によるものである。皮肉なことに、インサラウムの民に新天地を与える助けとなったのは、亡国の黒幕である仇敵の力だった。なお、「暴君」の姿が「真実」であるならば、彼が持つ2つのスフィアはその力を発揮できないため、倒すまでもなくその真意を見極めることは可能である。事実、「偽りの黒羊」の力があっても、何人かの人間はその真意に勘付いていた。
    
当初は弱気な一面ばかりが目立つため気づきにくいが、実は洞察力が非常に高く、アンブローンが自身を亡き者にしようと謀っていることを知っていた。また、高価な量産機であるディム系の機体がアークセイバーの主力なのは、人命こそが最大の財産と考えたユーサーの命令によるものである。ジェラウドがユーサーに対して揺るがぬ忠誠を捧げていたのは、ガイオウに敗れた後、誰もが絶望に沈む中で、ユーサーだけがジェラウドの妻子の死を知って泣いてくれたからである。
 
当初は弱気な一面ばかりが目立つため気づきにくいが、実は洞察力が非常に高く、アンブローンが自身を亡き者にしようと謀っていることを知っていた。また、高価な量産機であるディム系の機体がアークセイバーの主力なのは、人命こそが最大の財産と考えたユーサーの命令によるものである。ジェラウドがユーサーに対して揺るがぬ忠誠を捧げていたのは、ガイオウに敗れた後、誰もが絶望に沈む中で、ユーサーだけがジェラウドの妻子の死を知って泣いてくれたからである。
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