「トランザム」を編集中
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− | + | == トランザム(TRANS-AM) == | |
+ | 『[[機動戦士ガンダム00]]』に登場する技術。「'''TRANS''' '''A'''ctive '''M'''ax System」の略称である。 | ||
− | + | [[GNドライヴ]]内部の高濃度圧縮粒子を全面開放し、[[出力]]を[[シャア専用ザク|3倍]]以上に引き上げ機能を大幅に向上させる、一種のオーバーブースト(オーバーシュートとも)機構。 | |
− | [[GNドライヴ]]内部の高濃度圧縮粒子を全面開放し、[[出力]]を[[シャア専用ザク|3倍]] | ||
− | 発動中は装甲表面を高速で駆け巡る[[GN粒子]] | + | 発動中は装甲表面を高速で駆け巡る[[GN粒子]]により機体が赤く輝く(たまに誤解されるが、GN粒子の色その物は変わらない)。出力が爆発的に上がるが、機体各所の圧縮粒子は機体の円滑な運用には不可欠な物であり、それを使い切ってしまうトランザム発動後は必然的に機体性能が極端に低下してしまう。正に諸刃の剣というべき切り札である。ただし、GNドライヴ自体が半永久的に稼働する為に稼働時間その物が削られる訳では無く、暫く経てば圧縮粒子が再充填され性能も元に戻るので、そう言う意味では発動後も「後がある」システムである(もっとも、再充填する前に撃墜されてしまえば何の意味も無いので、トランザム使用後に敵機が残っているという事が致命的な状況であることには変わりない)。 |
− | + | [[ガンダムエクシア]]を始めとする第三世代にとってはイレギュラーなシステムであるため反動が大きかったが、[[ダブルオーガンダム]]など第四世代はトランザムの存在を前提に組まれているためある程度使いやすくなっている(具体的にはパイロットの任意解除が可能になり、使用後の戦闘力低下もある程度抑えられている。2nd最終話で[[ケルディムガンダム]]が使用した「1秒トランザム」がその極致)。 | |
− | + | [[イオリア・シュヘンベルグ]]の手によりGNドライヴのブラックボックスに仕掛けられており、[[ヴェーダ]]で冷凍冬眠していたイオリアの死に同調して、各ガンダムのGNドライヴに齎された。 | |
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− | + | トランザムは基本的にソレスタルビーイングのガンダムのみに搭載された機能であるが、後に[[ビリー・カタギリ]]によってトランザムが独自に解析され、[[マスラオ]]および[[スサノオ]]に実装される。<ref>なお、ビリーがトランザムを独自に解析出来たのは「[[レイフ・エイフマン|エイフマン教授]]が遺した手書きのメモ(理論)があってのものを自ら証明したものである」と語られているが、'''エイフマン教授が死んだ時点ではトランザムは登場していない'''。改めて、エイフマン教授およびビリーの[[天才]]ぶりがうかがえよう。</ref> | |
− | + | イノベイド側のトランザムの技術は[[アニュー・リターナー]]がCB側から持ち出した技術を使い、その一方でリボンズはビリーをトランザムを実装できる技術者として召集している。 | |
− | + | [[劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-|劇場版]]の時点では、ソレスタルビーイング号を[[地球連邦軍 (00)|連邦軍]]が接収し[[イノベイド]]や[[ソレスタルビーイング]]の技術を吸収したことで、[[量産機]]の[[GN-X IV]]や[[ブレイヴ]]へ標準搭載され一般的に普及する技術となった。また、[[木星|木星圏]]などへの長距離航行を短縮化するための手段としても使用されている。 | |
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− | [[劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-|劇場版]]の時点では、ソレスタルビーイング号を[[地球連邦軍 (00)|連邦軍]]が接収し[[イノベイド]]や[[ソレスタルビーイング]]の技術を吸収したことで、[[量産機]]の[[GN-X IV]]や[[ブレイヴ]] | ||
== 搭載機体 == | == 搭載機体 == | ||
− | + | ;[[ガンダムエクシア]]<br />[[ガンダムデュナメス]]<br />[[ガンダムキュリオス]]<br />[[ガンダムヴァーチェ]]([[ガンダムナドレ]]) | |
− | ;[[ガンダムエクシア]] | + | :1stシーズンにおける[[ソレスタルビーイング]](プトレマイオスチーム)に所属のガンダム各機。なお、デュナメスはTV版では発動しなかったが、SEで追加された。 |
− | :1stシーズンにおける[[ソレスタルビーイング]] | ||
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;[[ダブルオーガンダム]] | ;[[ダブルオーガンダム]] | ||
− | :オリジナルの[[GNドライヴ|太陽炉]]を二つ搭載した「[[ツインドライヴシステム]] | + | :オリジナルの[[GNドライヴ|太陽炉]]を二つ搭載した「[[ツインドライヴシステム]]」実装機。最悪、自爆が危ぶまれたトランザム発動という荒業で起動した。 |
− | + | ;[[ダブルオーライザー]] | |
− | ; | + | :真価を発揮したダブルオー。純粋種の[[イノベイター]]が搭乗することで、人の意思を同調させる「トランザムバースト」を発動可能。 |
− | : | + | :;[[ダブルオーライザー 粒子貯蔵タンク装備型]] |
− | : | + | ::ダブルオーライザーの改修機。稼働時間が限られてはいるものの、トランザムおよびトランザムバーストは可能。 |
;[[ダブルオークアンタ]] | ;[[ダブルオークアンタ]] | ||
:ダブルオーライザーの後継機。トランザムシステム(トランザムバースト)の発展型であり、対話によって戦いを止めさせることを目的とした「クアンタムシステム(クアンタムバースト)」を搭載している。 | :ダブルオーライザーの後継機。トランザムシステム(トランザムバースト)の発展型であり、対話によって戦いを止めさせることを目的とした「クアンタムシステム(クアンタムバースト)」を搭載している。 | ||
− | ;[[ケルディムガンダム]] | + | ;[[ケルディムガンダム]]<br />[[アリオスガンダム]]<br />[[セラヴィーガンダム]]([[セラフィムガンダム]]) |
:トランザム運用を前提に開発され、使用後の機体性能低下はある程度解消されている。 | :トランザム運用を前提に開発され、使用後の機体性能低下はある程度解消されている。 | ||
− | :;[[ガンダムサバーニャ]] | + | :;[[ガンダムサバーニャ]]<br />[[ガンダムハルート]] |
::それぞれがケルディムおよびアリオスの後継機。最終決戦時における両機が搭載する[[オールレンジ攻撃 #無線式|ビット兵器]]の動きは、トランザムしただけあって視聴者が目で追うのが大変な程の速さである。 | ::それぞれがケルディムおよびアリオスの後継機。最終決戦時における両機が搭載する[[オールレンジ攻撃 #無線式|ビット兵器]]の動きは、トランザムしただけあって視聴者が目で追うのが大変な程の速さである。 | ||
:;[[ラファエルガンダム]] | :;[[ラファエルガンダム]] | ||
::[[ヴェーダ]]内にて眠りについていた[[ティエリア・アーデ]]が極秘に開発したガンダム。[[イノベイド]]の技術によって[[GNドライヴ[Τ]|擬似太陽炉]]搭載機でありながら、トランザムが可能になっている。 | ::[[ヴェーダ]]内にて眠りについていた[[ティエリア・アーデ]]が極秘に開発したガンダム。[[イノベイド]]の技術によって[[GNドライヴ[Τ]|擬似太陽炉]]搭載機でありながら、トランザムが可能になっている。 | ||
− | ;[[ | + | ;[[プトレマイオス2]] |
− | : | + | :艦内のガンダムに同調してトランザムを発動可能。[[メメントモリ]]攻略戦ではアリオスのトランザムによって[[加速]]し、一気に肉薄するという[[捨て身]]の戦法が採られた。 |
− | ;[[マスラオ]] | + | :;[[プトレマイオス2改]] |
+ | ::プトレマイオス2の改修艦。劇中では、トランザムすることによって地球圏および火星圏との間を短期間で往復する<ref>これはあくまでも参考だが、[[西暦]]2015年現在の科学技術水準だと、[[地球]]と[[火星]]との間を往復するには、約3年かかる。ちなみに[[宇宙世紀]]だと、[[マザー・バンガード]]は[[ミノフスキードライブ]]が使えない状態で[[地球]]と[[木星]]の間を2か月半で移動できる。マザー・バンガードがドライブが使える場合の移動時間は明確にされていないがマザー・バンガードのドライブを流用したスピードキングは'''1週間'''で地球から木星に移動できた。</ref>描写が見られた。 | ||
+ | ;[[マスラオ]]<br />[[スサノオ]] | ||
:[[ミスター・ブシドー]]のカスタム機。[[ビリー・カタギリ]]によって独自のトランザムが組み込まれている。 | :[[ミスター・ブシドー]]のカスタム機。[[ビリー・カタギリ]]によって独自のトランザムが組み込まれている。 | ||
− | ;[[ガデッサ]] | + | ;[[ガデッサ]]<br />[[ヒリング・ケア専用ガラッゾ]] |
:[[アニュー・リターナー]]によってデータが持ち出され、終盤に搭載された。 | :[[アニュー・リターナー]]によってデータが持ち出され、終盤に搭載された。 | ||
;[[ガガ]] | ;[[ガガ]] | ||
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:マスラオおよびスサノオの後継機である地球連邦軍の機体。GN-IVと同じく改良されたトランザムの技術が使用されている。 | :マスラオおよびスサノオの後継機である地球連邦軍の機体。GN-IVと同じく改良されたトランザムの技術が使用されている。 | ||
:こちらも人類の未来を切り拓く為とはいえ、[[グラハム・エーカー]]が超大型の[[ELS]]の外壁に向かって[[特攻]]およびトランザムによる[[自爆]]を決行している。 | :こちらも人類の未来を切り拓く為とはいえ、[[グラハム・エーカー]]が超大型の[[ELS]]の外壁に向かって[[特攻]]およびトランザムによる[[自爆]]を決行している。 | ||
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== 関連用語 == | == 関連用語 == | ||
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:[[劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-|劇場版]]に登場。[[ダブルオークアンタ]]に搭載されたトランザムバーストの対話特化型というべきシステム。 | :[[劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-|劇場版]]に登場。[[ダブルオークアンタ]]に搭載されたトランザムバーストの対話特化型というべきシステム。 | ||
− | == | + | == 特殊能力 == |
− | + | *『[[第2次Z]]』ではトランザムが[[プトレマイオス2]]の特殊能力として実装されたが、それ以外の00系の機体におけるトランザムは武器による表現のみであり、『[[新スーパーロボット大戦|新]]』の[[マジンパワー]]のような武器全体の威力向上や、[[V-MAX]]のような運動性向上は表現してない。ちなみに、原作のマジンパワーやV-MAXもトランザムのような機構である。 | |
− | + | *『[[スーパーロボット大戦UX|UX]]』では00系の機体全てに特殊能力として実装された。効果は[[気力]]130以上で[[移動力]]が+1されるというもの。 | |
− | + | **また、武器の方でも、[[Zシリーズ]]が各機体の特性に合わせて[[射程]]が異なっているの対して、『UX』では射程が1から3まで共通している([[ガンダムサバーニャ|サバーニャ]]のみ機体ボーナスによって5まで伸びる)。 | |
− | + | **なお、武器としては一律で「トランザム発動」名義の必殺技扱い。 | |
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− | + | == 脚注 == | |
− | + | <references /> | |
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== 余談 == | == 余談 == | ||
*当初、トランザム状態の機体は「トランザムした機体の一部分のみが赤くなる」という設定であった。しかし、それでは視覚的なインパクトに欠けると判断した水島精二監督が現行の形に変更したという経緯がある。 | *当初、トランザム状態の機体は「トランザムした機体の一部分のみが赤くなる」という設定であった。しかし、それでは視覚的なインパクトに欠けると判断した水島精二監督が現行の形に変更したという経緯がある。 | ||
− | ** | + | **その事実の裏付けとして、ガンプラ「HG 1/144 GNアームズTYPE-E + ガンダムエクシア (トランザムモード)」に付属するトランザム状態の[[ガンダムエクシア]]は、露出しているGN粒子供給コードの部分のみが赤くなっている。 |
***なお、水島監督による設定変更後は、劇中の描写と同じく全身が赤く光るトランザム状態の機体のガンプラが発売されている。 | ***なお、水島監督による設定変更後は、劇中の描写と同じく全身が赤く光るトランザム状態の機体のガンプラが発売されている。 | ||
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*一般的に「トランザム」とは「Trans AMerican」の[[略語|略称]]で、日本語訳すると「アメリカ大陸横断」の意である。中でもその名前を冠した、アメリカ合衆国の自動車メーカー「ゼネラルモータース」が製造するスポーツカーが有名である。 | *一般的に「トランザム」とは「Trans AMerican」の[[略語|略称]]で、日本語訳すると「アメリカ大陸横断」の意である。中でもその名前を冠した、アメリカ合衆国の自動車メーカー「ゼネラルモータース」が製造するスポーツカーが有名である。 | ||
− | **余談ながら、『[[フルメタル・パニック! (原作小説版)]]』の最終巻では[[アル]] | + | **余談ながら、『[[フルメタル・パニック! (原作小説版)]]』の最終巻では[[アル]]が自分の新たな身体としてこの車種を希望している。おそらくは海外TVドラマ『ナイトライダー』に登場するナイト2000を意識したものだろうが、『[[機動戦士ガンダム00]]』も意識していたのかは不明。 |
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== 資料リンク == | == 資料リンク == |